S.ピアシー、苦節10年で念願のツアー初V達成!
WGC-ブリヂストン招待と同週開催の米男子ツアー、リノ・タホ・オープン最終ラウンド(現地時間6日/ネバダ州、モントリューG&CC)。前日コースレコードの『61』で単独トップに躍り出たスコット・ピアシー(米)が逃げ切って嬉しいツアー初優勝を飾った。
プロ10年目、32歳のピアシーにとって最終日はまさに産みの苦しみ。前日8連続バーディの猛攻を見せたフロント9で3バーディを奪ったものの、後半は全くスコアを伸ばせず14番では痛恨のボギー。混戦模様の中、後続に1打差で迎えた最終18番で何とかパーをセーブし、やっとの思いで逃げ切った。ピアシー以下は、1打差2位にパット・ペレス(米)、2打差の3位タイにスティーブ・フレッシュ(米)、ブレイク・アダムス(米)が入っている。
プロ転向して以来、ミニツアーを転戦する下積み時代を過ごしたピアシーが、ネイションワイドツアーで頭角を現し始めたのが2000年代半ば。PGAツアーに定着したのはわずか2年前の09年。その年賞金ランク90位に入ってシード入りを果たしたが、昨年は同ランク136位でシード落ち。今季も出場14試合中予選落ち6回を数え、トップ10入りは先月のRBCカナディアン・オープンでの1試合と低迷が続いていた。
ところがそんな苦労人が今週は別人のゴルフで勝利をたぐり寄せた。何より3日目に夢の50台かと思わせる『61』で活路を見い出すと、プレッシャーがかかる最終日、誰が勝ってもおかしくない展開の中で耐えて守って勝利に繋げた。
少年時代はサッカーの花形選手として活躍。本業のゴルフでは苦労を重ねたが「毎週ティーグランドに上がるたび、勝つことだけを目指してきた」という遅咲きの32歳は、誇らしげにトロフィーを掲げ満面の笑みで勝利を喜んだ。
尚、今大会に日本勢は出場していない。