藍6位タイで終戦 優勝は4人プレーオフ制したA.スタンフォード
最終日にスコアを伸ばした宮里藍が、2週連続トップ10入りを果たした。
米女子ツアーのHSBC女子チャンピオンズ(シンガポール、タナ・メラCC)は現地時間26日、最終ラウンドの競技を終了。9位タイから上位進出を狙った宮里は序盤こそエンジンがかからなかったものの、6番から17番までに5つのバーディを奪って3アンダー69をマーク。通算7アンダー6位タイで4日間の競技を終えると「最終日を60台で回れたのは大きい。自信になりました」と納得の表情を浮かべた。
優勝争いは、この日首位タイからスタートしたアンジェラ・スタンフォード(米)が、ナ・エン・チョイ(韓)、ジェニー・シン(韓)、シャンシャン・フェン(中)の4人によるプレーオフを制して3年ぶりのツアー通算5勝目を挙げた。最終組がまさに18番にさしかかったとき、雷雨が会場を襲い試合は午後3時5分からおよそ1時間半に渡って中断。その時点でシンが通算12アンダーでスタンフォードに1打差をつけ優勝に王手をかけていたが、再開後にシンが放った18番のティーショットは左に大きく曲がり痛恨のダブルボギーを叩いてしまう。一方、スタンフォードは1.5メートルのパーパットを沈めればすんなり優勝が決まるところだったが、カップに嫌われ4人が通算10アンダーで並ぶ展開となった。
サドンデス1ホール目でまずフェンが短いパーパットを外して脱落。2ホール目でチョイがグリーンを外してアプローチを寄せ切れずにボギーで敗退。そして迎えた3ホール目、無難にパーをセーブしたスタンフォードに対しシンがパーセーブを逃し、スタンフォードが栄冠に輝いた。
「アメリカのテキサスで両親が起きて応援してくれていると思います。勝てて良かった。偉大なチャンピオンたちの仲間入りができて光栄です。アジアの“メジャー”でアメリカ勢として初めて優勝できて感激」とラウンド中の闘争心溢れる険しい表情から一転、やわらかい笑顔を見せたスタンフォード。アジア勢が上位を占める中、アメリカ勢が意地を見せた格好だ。
最終日のフロント9で3連続を含む5バーディを量産したヤニ・ツェン(台)も優勝のチャンスがあったが、10番でのダブルボギーが響きプレーオフ進出にわずか1打足りず単独5位に甘んじた。また、前日トップタイのケイティー・ファッチャー(米)はスコアを4つ落とし、通算5アンダー11位タイに終わっている。
初日2位タイの好発進を切った上田桃子は2日目、3日目とスコアを伸ばせなかったが、最終日になって再びチャージをかけ3アンダー69をマーク。通算4アンダーは前日の21位タイから13位タイに順位を上げたが、藍と同組で回った宮里美香は「パットが入らな過ぎた」と5オーバー77の大叩き。通算2オーバー35位タイに後退し4日間の競技を終了した。