事実上の頂上決戦はR.マキロイに軍配!
決勝戦以上に注目を集めた世界ランク2位ローリー・マキロイ(北アイルランド) vs. 同ランク3位リー・ウェストウッド(英)の準決勝。“事実上の決勝”といわれた試合は22歳のマキロイに軍配が上がった。
世界ゴルフ選手権(WGC)シリーズの今季初戦、アクセンチュア・マッチプレー選手権(アリゾナ州、ザ・リッツ-カールトンGC)は現地時間26日、準決勝2試合に続き決勝戦と3位決定戦を行い、2008年のタイガー・ウッズ(米)以来4年ぶりに米国勢(ハンター・メイハン)のチャンピオンが誕生した。そんな中、マキロイ対ウェストウッド戦は、どちらかが優勝すれば世界ランク1位に浮上するとあって大きな注目を集めた。
序盤、先制したのはベテランのウェストウッド。1番をともにパーで分け合った後、2番から3連続バーディを奪っていきなり3アップとした。「自分はもう何度かNo.1を経験しているけれど、マキロイはまだ(世界ランク)1位になったことがない。向こうの方が緊張しているはず」と余裕のウェストウッドだったが、5番パー4でパーセーブに失敗してから一気に雲行きが怪しくなる。
ウェストウッドが6番からの4ホールをパーセーブする一方、マキロイはその間に3つのバーディを重ね、試合はいつの間にかマキロイが1アップのリードを奪う展開で後半へ突入した。
「ターニングポイントになったのは11番パー5。あそこを自分が奪っていたら流れが変わっていた」とウェストウッドが言う11番では、マキロイがセカンドショットを大きく曲げ、あわやOBかと思われが、カート道を跳ねてグリーン方向に戻る大ラッキー。「OBになってもおかしくなかった」とマキロイ本人も認めたが、ナイスキックのおかげでアプローチを至近距離に寄せバーディ奪取に成功。ウェストウッドもバーディで応酬しそのホールは引き分けたが、勝ちを確信したホールを獲れなかったことで、ウェストウッドの劣勢は続いた。
そして迎えたドーミーホール(引き分けでも勝敗が決まるホール)の17番パー4。ウェストウッドがパーセーブを逃し、マキロイが3アンド1の勝利を決めた。
「マキロイのパットはすごかった」と潔く負けを認めたウェストウッド。先輩を下したマキロイは決勝戦でメイハンに惜敗を喫すものの、間違いなく彼は今大会の主役だった。近い将来マキロイは必ず世界No.1プレーヤーになる、と思わせるに十分な準決勝の戦いぶりだった。