石川5位タイ浮上! タイガー&R.ファウラー最終日同組で激突
難コース、難コンディションに各選手が手を焼く中、無欲で挑む石川遼が5位タイの好位置に浮上した。
帝王ジャック・ニクラウス(米)がホストを務める米男子ツアーのザ・メモリアル・トーナメント(オハイオ州、ミュアフィールド・ビレッジGC)は現地時間2日、第3ラウンドの競技を終了。この日の前半にチップインイーグルを奪うなど3つスコアを伸ばしたスペンサー・レビン(米)が通算8アンダーで単独トップに立った。
1打差の単独2位に前日のトーナメントリーダー、ローリー・サバティーニ(南ア)がつけ、ムービングデーに3アンダー69をマークしたリッキー・ファウラー(米)が通算5アンダーで前日の12位タイから単独3位に急浮上。スコアを1つ落とし通算4アンダー単独4位に後退したタイガー・ウッズ(米)と最終日、同組で相見えることが決まった。
そしてなんといってもこの日は石川が魅せてくれた。2番で左の林に打ち込みボギーが先行する苦しい滑り出し。5番パー5ではセカンドショットがグリーンサイドのバンカーにつかまり脱出に失敗してボギー。10番もボギーとしてズルズルと後退するかに思われた。ところが12番のパー3で4メートルのバーディパットを沈めてからは別人のゴルフ。続く13番でも下りの7メートルのパットを沈めて連続バーディとすると、14番ではセカンドをピンそばに寄せて下りのフックラインを決めきり3連続バーディを奪う。16番でも10メートル近いロングパットを決めこの日4つ目のバーディ奪取に成功。前半のボギーを帳消しにする1アンダー71をマークし、前日の12位タイから5位タイに大きく順位を上げた。
「ロングパットのタッチが合ってきた」という本人の言葉通り、バックナインではそうそうたる面々が苦しむグリーン上でシビアなパットを次々と決め、上位進出に望みをつないだ石川。今大会の成績次第では来季のシード権確保も夢ではない。残り18ホール、この日同様無欲で目の前のショットに挑むことで、必ずや活路を見いだせるはずだ。
またこの日はもう一人の日本勢、今田竜二も健闘。「2メートル前後のパットが決まり始めてくれた」と得意の小技が冴え、我慢のゴルフながら2バーディ、1ボギーの1アンダー71にスコアをまとめ、通算2オーバーで29ランクアップの31位タイで最終日を迎えることになった。
その他の主な選手は、世界ランク1位のルーク・ドナルド(英)が通算3オーバーでアーニー・エルス(南ア)らと並び36位タイ。同ランク2位のローリー・マキロイ(北アイルランド)は予選落ち。ザ・プレジデンツカップの次期キャプテン、フレッド・カプルス(米)は通算7オーバー61位タイで下位に低迷している。