ダブル宮里は一歩後退 池恩熹が単独トップ浮上
前夜から降り続いた雨と朝方の雷でコンディションが変化したメジャーの舞台で上位争いを繰り広げるダブル宮里は、ムービングデーに我慢のゴルフを強いられた。
米女子ツアーの今季メジャー第2戦、ウェグマンズLPGA選手権は現地時間9日、ニューヨーク州のローカスト・ヒルCCを舞台に第3ラウンドの競技を行ったが、雷雨のためスタート時間が2時間ほど繰り下がった。そんな中、1打差の2位タイからスタートした宮里美香、12位タイからスタートした宮里藍は揃って1オーバー73とスコアを伸ばせず、美香は通算1アンダー7位タイ、藍は通算1オーバー15位タイにそれぞれ順位を下げた。
8番パー5でティーショットを曲げボギーを先行させた美香は、その後もショットが安定しない中で忍耐強くパーをセーブし続けたが、チャンスはなかなか訪れない。16番でようやくこの日唯一のバーディを奪ったものの、最終18番でボギーを叩き、この日は1つスコアを落としてホールアウトした。
藍は4番パー5で深いラフにつかまりながら3打目をピンそばに寄せバーディが先行。だが7番で短いパーセービングパットを外しスコアは振り出しへ。ショットがピリッとせず、美香同様に最終18番をボギーとして1オーバー73に終わっている。
上位争いは目まぐるしい展開となる。まず飛び出したのが美香と同じ組で回ったポーラ・クリーマー(米)で、出だし早々4番までに2つスコアを伸ばし通算4アンダーでトップに躍り出る。だが、その後すぐに全米女子オープンでメジャー優勝経験を持つ池恩熹(韓)が首位を奪い、池恩熹は勝負どころの16番でボギーを叩いたものの3アンダー69の好スコアでラウンド。通算4アンダーで前日の6位タイから単独トップに躍り出た。一方のクリーマーは肝心の上がり3ホールで2つボギーを叩いて1オーバー73。美香と同じ通算1アンダー7位タイで3日目を終えている。
その他上位陣は、この日4アンダー68のベストスコアをマークしたカリー・ウェブ(豪)が通算3アンダーで単独2位に急浮上。通算2アンダー3位タイにジュリア・セルガス(伊)、今季好調のステイシー・ルイス(米)、スーザン・ピーターセン(ノルウェー)、インビー・パーク(韓)の4人がつけた。前日トップの朴セリ(韓)は4つスコアを落とし、通算1オーバー15位タイに後退。ディフェンディング・チャンピオンのヤニ・ツェン(台)は通算9オーバー59位タイに低迷している。
ダブル宮里以外の日本勢は、前日カットラインぎりぎりの64位タイで予選をクリアした野村敏京が10番スタートの8ホール目、17番パー5で起死回生のイーグル奪取に成功。後半も3連続バーディを奪って2アンダー70の好スコアをマークし、通算5オーバー36位タイに大きく順位を上げている。
尚、上田桃子、金子絢香は予選ですでに姿を消している。