J.スピース惜敗… 史上最年少V記録更新ならず
ジョーダン・スピース(米)の史上最年少チャンピオンの夢はサンデーバックナインで砕け散った。
今年で第78回を迎えたゴルフの“祭典”マスターズは現地時間13日、ジョージア州のオーガスタナショナルGCを舞台に最終ラウンドの競技を行い、規格外の“飛び”で最終日に3つスコアを伸ばし通算8アンダーとしたバッバ・ワトソン(米)が2年ぶり2度目の栄冠に輝き幕を閉じた。
そんな中、注目の20歳スピースは「伸ばすならバックナイン」と語っていた後半スコアを伸ばせずイーブンパー72止まり。1997年にタイガー・ウッズ(米)がマークした21歳3か月14日の大会最年少V記録更新はならず3打差の2位タイにとどまった。それでも20歳8か月17日での2位(タイ)は史上最年少記録。昨年82年ぶりに10代で米男子ツアーチャンピオンに輝いた逸材の善戦は今後に大きな期待を抱かせるに十分だった。
フロントナイン(前半)はむしろワトソンよりスピースの勢いが勝っていた。2番パー5できっちりバーディを奪うと、4番パー3ではバンカーからチップインバーディを決めミラクルな結末を予感させる。6番、7番で連続バーディを奪った時点ではワトソンを2打リードし、そのまま突っ走るかに思われた。
しかし8番、9番の連続ボギーで逆転を許すと、12番パー3でティーショットを池に落としてボギー。そこから盛り返そうと必死に攻めたがチャンスを作れず、ジョナス・ブリクスト(スウェーデン)と並び2位タイに甘んじた。
「20歳でマスターズに勝つのが夢」と語っていたのは石川遼だが、石川をはじめ多くのゴルフ少年が抱く夢を現実のものとするチャンスを作り、目前まで迫ったスピースが果たした功績は大きい。今後スピースの活躍に触発されたヤングジェネレーションが益々ツアーで台頭することになりそうだ。