注目選手振り返り 〜マット・クーチャー〜
10月のフィジーインターナショナルでこそ勝利を収めたものの、主戦場の米ツアーでは4年ぶりの無勝利に終わったマット・クーチャー(米)。同ツアー通算7勝を誇る37歳にとって、2015年は不本意な一年となった。
過去6年間で6勝、その間は2011年を除いて同ツアーで毎年勝利を手にしてきたクーチャーだが、今年は2位タイ、3位タイがそれぞれ1回で勝利には手が届かず。トップ10入りは7回とまずまずだったものの、優勝争いに絡む回数は少なかった。
その中で最も好調だったのは、1月のソニー・オープン・イン・ハワイとヒューマナ・チャレンジで2週連続トップ3入りしたシーズン序盤だろう。前者では2打差2位で迎えた最終日にスコアを落とし、最終的にトップと10打差の3位タイとなったが、その翌週は1打差2位タイで最後まで優勝を争った。
しかし、以降はトップ10にこそ入るも大きな結果は残せないまま、昨季王者として臨んだRBCヘリテイジでは4打差5位で連覇を逃した。7月には欧州ツアーのアバディーン・アセット・マネジメント・スコティッシュ・オープンで2位タイに入ったが、その勢いを米ツアーに持ち込めず、プレーオフシリーズ最終戦まで進出するも、フェデックスカップ・ポイントランキングは2009年(40位)以来最悪の19位でフィニッシュ。10月のザ・プレジデンツカップでも2敗1分けという結果に終わっている。
それでも、シーズン後半には明るい兆しも見られた。メジャー最終戦の全米プロゴルフ選手権では7位タイに食い込み、プレーオフシリーズの4試合中2試合でトップ10入り。また、ツアー外ではあるが、プレジデンツカップ翌週のフィジーインターナショナルで勝利をモノにしたのだ。このまま上り調子で2016年を迎え、再び勝利のサイクルをスタートさせられるか。4大会連続出場を目指すライダーカップへ向けても奮起が求められる1年だ。