注目選手振り返り 〜ジャスティン・ローズ〜
世界トップクラスのボールストライカーとして米国、欧州で活躍を見せるジャスティン・ローズ(英)。ツアーの掛け持ちに苦しむ選手も多い中で毎シーズン勝利を積み重ねている35歳は、昨季も前年度と同じく米欧両ツアーでそれぞれ1勝を挙げ、最後まで両ツアーの年間王者争いに加わった。
勝利数こそ変わらなかったが、その内容は前年度を大きく上回るものだった。主戦場の米ツアーでは序盤こそ予選落ちが続くも、4月にはメジャー初戦のマスターズで2位タイに。この復調で大きな自信をつかんだローズは、次戦のチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズで初日後半からノーボギーを続ける安定感抜群のプレーを披露。後続と1打差でツアー7勝目を飾り、6シーズン続けて同ツアー年間1勝以上を達成した。これは8季連続勝利中のダスティン・ジョンソン(米)に次いで現在2番目に長い記録だ。
エンジンが掛かり出してすぐに勝利をつかんだローズは、6月のザ・メモリアル・トーナメントでも優勝争いを演じた。同大会ではプレーオフの末に2位となったが、以降も全英オープンから全米プロゴルフ選手権まで出場4試合連続でトップ6入り。連覇を目指したクイックン・ローンズ・ナショナルでは4位タイと惜しくも連覇とはならなかったものの、シーズン終盤まで好調を維持した。
その後はプレーオフシリーズ最終戦まで駒を進め、同戦を2位タイでフィニッシュ。フェデックスカップ・ポイントランキング8位で米ツアーのシーズンを締めくくったローズは、そこから欧州ツアーで3試合に出場し、UBS香港オープンでツアー通算8勝目を獲得。逆転年間王者には届かなかったが、ファイナル・シリーズ最終戦まで進出し、最終的にレース・トゥ・ドバイ(賞金ランキング)4位に入っている。
主戦場である米ツアーでは優勝、トップ10入り回数こそ前年度と同じだったものの、トップ3入りは5回とシーズン自己最多。欧州ツアーでも約15ヶ月ぶりのトロフィを手にする好調な一年となった。来年はライダーカップ開催年ということもあり、3大会連続4度目の出場を目指すローズのモチベーションも高いはず。今年を超える活躍に期待したい。