「タイガーに期待したい」　新たなスポンサー契約に賭けるS.ガルシア

　欧州ツアーの最終戦 DPワールド・ツアー選手権に出場中のセルヒオ・ガルシア（スペイン）が、今月末に競技復帰するタイガー・ウッズ（米）についてコメント。ウッズがゴルフ界にとって非常に重要な存在であることは間違いないが、今回の復帰が成功するかどうかは確信がないと言う。

「彼が戻って来てくれるのは誰だって嬉しいよ。ゴルフ界の為になることなら何だって歓迎するし、彼の復帰がその役割を担ってくれることを期待していい。でも本当にそうなるかどうかは、やってみなければわからない」

　ウッズはヒーロー・ワールドチャレンジ（現地時間11月30日／バハマ、アルバニーGC）で9か月ぶりに復帰する。しかし、3年で4回もの手術が必要となった腰の怪我を完全に克服できたかどうかについては懐疑的な見方も少なくない。

「誰もが抱えている疑問。身体的にも精神的にもプレーや競技にどのように対応していくのか、まったく見当がつかない」とガルシア。「たぶん彼自身も同じ気持ちだと思う。競技後、何週間か経ってからどんな反応が出るのか。それを確認してから来季の可能性なども見えてくるだろう。定期的にゴルフができるようになるといいが…」と完全復活への期待ものぞかせた。

　そのガルシアは、今年4月のマスターズでメジャー大会初優勝を挙げたものの、レース・トゥ・ドバイのタイトルを獲得して欧州No.1となる可能性は高くなさそうだ。

「マスターズで優勝したあと、ちょっとフェードアウトした感じ」とアップダウンの激しかった今シーズンを振り返り、「大成功のあとには往々にしてこういうことが起こるもの。少し落ち着いてきているので、もっと冷静にプレーし、好成績で1年を終わりたい」と最終戦に賭ける意気込みを語っている。

　今大会ではキャロウェイゴルフのギアを使用しており、新たな契約締結に向けて最終調整を行っている最中。「キャロウェイゴルフがたくさんのボールを用意してくれたのでトーナメントの中で感触を確かめたい。変化が必要だと感じれば、オフシーズン中に答えを出すことになるだろう」というガルシアだが、15年間続いたテーラーメイドゴルフとのスポンサー契約解消は彼一人で決めたことではない。

「企業は常に変化するもの。アディダスがテーラーメイドゴルフを売却してから色々変わった。最終的に合意に至ることができなかったんだ」

　テーラーメイドゴルフはウッズ、ローリー・マキロイ（北アイルランド）、ダスティン・ジョンソン（米）、ジョン・ラーム（スペイン）、ジェイソン・デイ（豪）など多くのトップ選手をサポートしている。躍進著しい大企業と友好的な契約交渉が進まなかったことを暗示した。

（写真提供：Getty Images）