雰囲気は全く別物 ベスページとオーガスタの違いは?
ブルックス・ケプカの連覇で幕を閉じた今年の全米プロゴルフ選手権(米ニューヨーク州/ベスページ・ステート・パーク・ブラックコース)。メジャー第1戦のマスターズ(米ジョージア州/オーガスタ・ナショナルGC)と比べると雰囲気が全く異なり新鮮だった。
まずはスマートフォン。オーガスタはスマホやカメラの持込を禁止としているが、ベスページは持込可&撮影可。今回も大勢のギャラリーが撮影していた。面白いのは撮影を許可すると応援スタイルが変わってくるということ。
去年のツアー選手権で5年ぶりに優勝したタイガー・ウッズは、「昔と比べると拍手が減った」と話していたが、まさにその通り。手にスマホを持っているため、拍手ではなく声で応援する人が増えてきている。
次にチケット。オーガスタもベスページも、公式に購入できればだが、価格はあまり変わらない。1日1万円(本選)ほどだ。変わるのは公式のルートで買えない時。日本からのツアーがあるようにオーガスタは「一度でいいから行ってみたい」コースであり、いつでも誰でも入れる、またはプレーできる場所ではないので大勢が申し込む。結果、当選確率がかなり低くなり、外れれば転売チケットを買うしかないが、相当な価格となる。
一方、ベスページは州立公園の中にあるパブリックコースで、誰でもアクセスできるどころか格安でプレーができる。もちろん全米プロが行われたのは特別なことだったが、ある面「いつでも行ける」コースということもあり、オーガスタと比べればチケットを手にするのは容易だった。
最後に野次。オーガスタで大声で野次るのはご法度だが、ベスページでは違う。ケプカの首位独走に不満な一部のギャラリーは野次りに野次りまくっていた。ケプカは全く気にしていない様子だったが、同国の選手にも厳しいことに驚いた。マスターズ以外は毎年コースが変わり、ギャラリーの雰囲気なども違うので、そこに注目してみるのも面白いかもしれない。