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泥の影響が物議に 全米プロでもプリファード・ライを適用すべき?

更新日:2025/05/16 12:34
泥の影響が物議に 全米プロでもプリファード・ライを適用すべき?
メジャーでは原則適用されないプリファード・ライ(写真:Getty Images)

 

 15日に開幕した海外男子メジャー、全米プロゴルフ選手権。この日は泥付きボールの影響を受け、実力を発揮できずに苦しむ選手たちが多くいた。

 スコッティ・シェフラー(米)とザンダー・シャウフェレ(米)は、難所として知られる16番パー4のフェアウェイから第2打を打とうとしていたが、泥のついたボールの飛び方を予測できず、両者ともグリーン左の池に入れ、ダブルボギーを喫した。「右を狙ったつもりだったが、結果は池だった。スコッティも同じように池に打ち込んでいたよ」とシャウフェレ。

 この日のクエール・ホローC(ノースカロライナ州)は、ここ2週間の大雨の影響で全体的にぬかるんだ状態。グリーンは地下排水システムにより硬めに保たれていたが、フェアウェイは軟らかく、泥がボールに付着しやすい状況となっていた。

 PGAツアーの試合ではプリファード・ライ(球を拾い上げて泥を取って置き直す特別ルール)が適用されることもあるが、主催者の全米プロゴルフ協会は適用しないと事前に発表していた。案の定、一部の選手からは不満の声が相次いだ。

「一生をかけてボールを正確に打つスキルを身につけてきたのに、ルールの判断ひとつでその努力が無意味になる。純粋で公平なテストを望むのなら、今日はプリファード・ライを適用すべきだったと思う」とシェフラーは訴えた。また、シャウフェレも「影響を受けなかったショットのほうが少なかった」と競技の公平性に疑問を投げかけた。

 一方、4位タイのライアン・フォックス(ニュージーランド)は「1打しか泥の影響を受けなかった。これはメジャー大会。ある程度は覚悟していた」。また、同じく4位タイのアーロン・ライ(英)は「むしろプリファード・ライを適用しなかったことで、ショートゲームの重要性が増した」と前向き。

 なお、大会期間中は晴れて高温になると予想されており、今後フェアウェイは乾いていく見込み。ただし、シャウフェレは「逆に悪化する可能性もある」と警鐘を鳴らす。「表面は乾いていても、下はぬかるんでいる。その結果、ちょうど泥が付きやすい状態になるかもしれない」と懸念を示した。

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