落下角度に注目したアイアンシャフト「トラヴィル」 速いグリーンでも高さで止められる!?
my caddie 編集部です。
7月20日に藤倉コンポジットから「TRAVIL(トラヴィル)」という中元のアイアンシャフトが発売されます。
よくあるスチールやカーボンではなく、カーボン、金属とゴムを合成したシャフト。シンプルに説明するならば、スチールシャフトにマットブラックのコスメを施したイメージ。決してヘッドスピードの遅いゴルファー向けのシャフトではないです。
TRAVILのTRはTOUR RATED(ツアーから求められたシャフト)、AVILはABILITY(アビリティ)とVICTORY(ヴィクトリー)が由来。ツアープロやアスリート向けということが分かります。
商品名の通り、トラヴィルはツアープロの要望を聞いて開発したシャフトで、様々なデータがあるなか、落下角度(ランディングアングル)を重要視したといいます。
ツアープロでもスピンコントロールは難しく、ライの状況によっても、スピンが入りすぎたり、入らなかったり…。スピンに頼らず、ボールが着弾した地点で止まってくれれば、距離の計算がしやすくなります。
トラヴィルのもとは同社のMCIカーボンシャフト。真ん中の部分に200ミリほどの金属管を入れることで、スチールシャフトとほぼ同じバランスを実現。なので、目をつぶって素振りをすれば、トラヴィルと普通のスチールシャフトの違いは分からないです。
また、手元の剛性を抑えることで粘りを生むので落下角度がつくほか、全長にはゴムを素材を採用。金属管とカーボンの合成だけだと、しなり戻りの速いMCIカーボンシャフトになってしまうので、しなり戻りを抑えるためゴムも合成しているのです。
スペックは85(R、S)、95(R、S)、105(S、X)、115(S、X)と8モデル。いつも使用しているスチールシャフトに近いトラヴィルを試打させて頂きましたが、振り心地という意味では違和感はありませんでした。
見た目という面では、ブラックのシャフトとシルバーのアイアンヘッドの組み合わせは慣れが必要かなと思いました(ブラックのアイアンヘッドと合わせれば完璧!)。
ゴムの特性か、先端がブレないというフィーリングを得られて、強く高い球が早い段階から上がっていく印象でしたが、やはりツアープロ向けなので、ある程度のスピードで球を捕らえないと上がっていかないかなとも感じました。
それを補うためにはトラヴィルに、最新の技術が詰まった球が上がりやすいアイアンヘッドを装着すれば、ヘッドスピードが遅いゴルファーでも操れると思います。
渋野日向子選手がトラヴィルを使用したり、男子では中島啓太選手らがアイアンにコンポジットシャフトを装着してプレーしているため、トラヴィルのようなシャフトが一般的になってくるのも時間の問題でしょう。
■藤倉コンポジット