李知姫が今季初V 藍は4位も「最終組で回れて良かった!」
国内女子ツアーのNEC軽井沢72ゴルフトーナメントは15日、長野県の軽井沢72ゴルフ北コースを舞台に最終ラウンドの競技を行い、トップと1打差の3位からスタートした李知姫(韓)が5バーディ、ノーボギーの5アンダー67をマーク。通算13アンダーまでスコアを伸ばし、逆転で今季初優勝を飾った。首位タイからスタートした宮里藍は終盤にスコアを崩し、通算8アンダーで単独4位に終わった。
初日からトーナメントをリードしてきた宮里だが、通算9アンダーから出たこの日は序盤から我慢のゴルフを強いられる。第1ラウンド、第2ラウンドともにバーディを先行させた2番パー5で短いバーディパットがカップに蹴られる不運もあり、9番まで全てパーと1つもスコアを伸ばせずに前半終了。この時点で、宮里と同じ最終組で回る李知姫とニッキー・キャンベル(豪)の2人が通算10アンダーまで伸ばし首位タイに立つ。対する宮里は、前半5バーディの猛攻を見せた福嶋晃子と並び通算9アンダー3位タイで後半へ。
迎えた運命の“サンデーバックナイン”。優勝争いは13番を終えて通算11アンダーの李知姫、キャンベル、福嶋に通算10アンダーの宮里を加えた4人の戦いに絞られる。まず大勢に動きが出たのは14番パー4。李知姫がバーディを奪い単独トップに躍り出ると、宮里は2打目がグリーンをオーバーし痛恨のボギー。福嶋、キャンベルともにパーで宮里は通算9アンダーに後退してしまう。さらに、混戦を抜け出した李知姫が15番もバーディとして通算13アンダー。
首位と4打差まで開いてしまった宮里が続く16番パー5で勝負に出る。ティーショットをフェアウェイに乗せ、セカンドショットを3番ウッドで打つ完全な 2オン狙い。しかし、このショットがグリーン手前のバンカーにつかまると、米ツアーで磨きをかけてきた得意のバンカーショットも不発でピンに寄せきれず、距離を残したバーディトライも外してパー。最終18番でもパーオン失敗からボギーを叩き、1オーバー73とスコアを落とした宮里は通算8アンダーでのフィニッシュとなった。キャンベルと福嶋は上がり3ホールでスコアを伸ばせず、ともに通算11アンダーで2位タイ。結局、大会3日間を通してボギーなしと抜群の安定感を見せた李知姫が、昨年のライフカードレディス以来となる優勝で国内ツアー通算13勝目を挙げた。
一方、これまで国内ツアー14勝と米ツアー5勝を誇る宮里は、今回優勝を逃したことで日米ツアー通算20勝は達成できず。それでも「久しぶりに最終日を最終組で回れて良かったです。日本のファンの皆さんからも大きな声援を頂けたし、次につながる試合になりました。(米ツアーに戻っても)流れを切らさず、自分をコントロールしていきたいです」と、笑顔で3か月ぶりの国内大会を締めくくった。
その他上位陣は、最終ラウンドで4アンダー68をマークした甲田良美が通算7アンダー単独5位に食い込み、ディフェンディング・チャンピオンの有村智恵と前日ホールインワンを決めた三塚優子が通算6アンダー6位タイ。昨季賞金女王の横峯さくら、古閑美保、佐伯三貴の3人が通算5アンダー8位タイとなっている。