後退続きのタイガー、世界No.1争い終焉か…?
「入ってもおかしくないパットをことごとく外してしまった。ショットも良くなかったし、肝心のパッティングも決まらない。前向きなことは全くなかった」。タイガー・ウッズ(米)はこう語ると、憮然とした表情を浮かべた。
現地時間6日に行われたWGC-HSBCチャンピオンズ(中国のシャーシャン・インターナショナルGC)第3ラウンド。9位タイから巻き返しを誓ったタイガーだったが、1番で幸先の良いバーディを奪いながら、2番パー5でティーショットを左に曲げて池につかまる痛恨のミス。2番、3番で連続ボギーを叩き完全に流れをつかみ損ねてしまった。
その後は一進一退の攻防が続き17番のボギーで1オーバーとすると、最終18番でもバーディが奪えず『73』でホールアウト。通算3アンダー17位タイまで後退し、首位のフランセスコ・モリナリ(伊)とは11打差、2位につける現世界ランクNo.1のリー・ウェストウッド(英)にも10ストロークの大差をつけられた。
大会前は「勝つためにここに来た」とウェストウッドに明け渡したNo.1の座を最短期間で奪い返すつもりだったが、ライバルの背中はラウンドを重ねるごとに遠ざかるばかり。同じく優勝すればNo.1の可能性を秘めていた世界ランク3位のマーティン・カイマー(独)が通算1アンダー27位タイと今ひとつの状態で、連覇を狙う世界ランク4位のフィル・ミケルソン(米)に至っては、この日だけで4つスコアを落とし、通算イーブンパー34位タイ。誰が勝ってもおかしくない“四つ巴”のNo.1争いのはずが、ウェストウッドひとりに主役の座を奪われてしまった。
それでも欧州勢が上位を占める中、タイガーの17位タイが米国勢最高位なのだから何とも皮肉。果たして最終日、タイガーチャージで世界No.1争いを賑わすことができるのか?