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丸山茂樹、2010年は若手の壁になる!

更新日:2022/10/26 00:57
丸山茂樹、2010年は若手の壁になる!

 

 10シーズンぶりに国内ツアーを主戦場として戦った09年。丸山茂樹は最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップで10年ぶりに同ツアーで優勝を飾った。「優勝スピーチで泣いたのは初めてです」と声を震わせた丸山。その姿からは米ツアー撤退を余儀なくされた男の無念さと、それを乗り越えて掴んだ優勝の尊さが透けて見えた。

 アメリカ本格参戦を果たしたのが00年。3戦目ですでに2位タイに食い込むなど実力を発揮、翌01年にはグレーター・ミルウォーキー・オープンで1983年に青木功が優勝して以来、日本人2人目のPGAツアーチャンピオンに輝いた。02年には強豪が集うベリゾン・バイロン・ネルソン・クラシックでアメリカ2勝目。03年にはクライスラー・クラシック・オブ・グリーンズボロで3勝目を挙げ、押しも押されぬトッププロの座を掴んだ。

 メジャー大会では優勝はないものの、全英オープンで5位タイ(02年)、全米オープンで4位タイ(04年)に入るなど、セッティングが難しければ難しいほど実力を発揮する丸山を、いつしかアメリカのマスコミは“笑顔の暗殺者”のニックネームで呼んだもの。

 だがここ10年、米ツアーは技巧のゴルフからパワーのゴルフへ大きく変化した。300ヤード飛ばすのは当たり前。恐ろしいほどの破壊力を持った選手たちの間で、いつしか丸山からトレードマークの笑顔が消え、居場所を失った。「打ちのめされ」疲れ果て古巣の日本に帰って来た男…だが国内ツアーでも思うようなプレーはさせてもらえなかった。

 そんな丸山が昨シーズン最後に見せた意地の勝利。もともと波に乗るとどこまでも木に登るタイプだけに、涙の勝利をきっかけに、アラフォーの星が今年は石川遼&池田勇太の壁になって立ちはだかってくれるに違いない。

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