有村智恵、ブレイクイヤーのその先は?
更新日:2022/10/26 00:57
掲載日:2010/01/02 13:53
昨年「智恵は上手くなったぁ〜。飛ぶし、いいゴルフをしていた」と宮城・東北高校の先輩・宮里藍を感心させたのがツアー4年目の有村智恵だった。シーズン5勝で賞金ランクは前年の23位から3位に大躍進。同級生のライバル、原江里菜が伸び悩む中、最後まで賞金女王争いに加わった有村の活躍は特筆すべきものがある。
「終盤になって尻すぼみになってしまった。ハングリーさを忘れてはいけないと思った」と、1勝に終わった前年の反省から、スタートダッシュをはかった有村だが序盤は気合が空回り。初戦から33位タイ、予選落ち、49位タイと出遅れた。
しかし7戦目のクリスタルガイザーレディスで優勝を飾ると、夏場以降に怒濤の4勝。最終戦直前の大王製紙エリエールレディスで優勝を飾り、横峯さくら&諸見里しのぶの一騎打ちと思われた賞金女王争いに割って入りツアーを大いに盛り上げた。
最後は念願叶わず同ランク3位に終わったが、獲得賞金は前年を1億円近く上回る1億4,000万円強。一躍ポスト宮里&横峯世代のトップに踊り出た。
データ的にも平均ストローク3位、リカバリー率2位、平均バーディ数3位とオールラウンドなプレーぶりが印象的だ。樋口久子IDC大塚家具レディス最終日に短いパットを立て続けに外して2位タイに甘んじたときも「もう2度とこんな思いはしたくない」とショートパットを集中的に磨き、3週間後のエリエールで優勝を飾ったガッツは評価に値する。
有村にとってブレイクした翌年の2010年は勝負の年。先輩の宮里の背中を見て「早くアメリカに行きたい」という夢を叶えるべく、今年はさらなる飛躍の年にしたいものだ。