28人のチャンピオンが集結!!

　装いも新たに米男子ツアーがハワイで華やかに開幕する。

　昨年のツアー競技優勝者だけが出場を許される同ツアー初戦、SBS選手権（ハワイ、プランテーション・コース at カパルア）は現地時間7日に開幕する。今季より冠スポンサーが昨年までのメルセデスからSBSに変更されて最初の舞台となる。業績悪化が叫ばれる自動車業界から、ゴルフ界では破竹の勢いの韓国の放送局へのスポンサー変更は、まさに世界の経済とゴルフ界の事情そのもののようで、今後のツアーの成り行きも気になるところだ。

　そんなシーズン最初の大事な一戦に出場するのは28人。マスターズ勝者のアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）、全米オープン勝者のルーカス・グローバー（米）、全英オープン勝者のスチュワート・シンク（米）、全米プロゴルフ選手権勝者のY・E・ヤン（韓）と昨年のメジャー優勝者も顔を揃える。一方欠場は、世界ランクNo.1のタイガー・ウッズ（米）とNo.2のフィル・ミケルソン（米）。タイガーは2005年以降、ミケルソンは9年間、開幕戦には出場していない。

　舞台となるカパルアは、ハワイ特有の貿易風が吹くのが当たり前で、大会期間中は秒速10メートル位の風と予報されている。風次第だが、さほど吹かなければ好スコアが予想されるだけに、興味深い激戦となりそうだ。

　優勝候補筆頭に挙げられるのは、世界ランキング3位のスティーブ・ストリッカー（米）だ。一昨年大会で2位になった実績はもとより、部門別ランキングでも安定性を示している。昨年のデータを見ると平均ストローク部門2位、平均パット数部門1位と安定しているだけに、開幕戦優勝の可能性は十分にある。他には昨季大会、第1ラウンドから首位を快走し完全優勝を果したジェフ・オギルビー（豪）も注目の的だ。

　また、自国のスポンサーがついたことで一気に注目度があがるヤンもやる気満々。昨年の全米プロゴルフ選手権優勝は、アジア人初のメジャータイトルとあってアジアゴルフ界がヒートアップ。女子に比べると大人しかった韓国男子ゴルフのパワーを世界中に知らしめ、今後も韓国からどれだけスポンサーがつくかを左右するだけに、期待を一身に背負ってのプレーが続くことになる。

　決して景気がいいとは言えない中、タイガー・ウッズ（米）という大看板がいつまで不在か分からないだけに、正念場に立たされている米男子ツアー。どれだけファンをひきつけるかに自分たちの将来がかかっているとあって、必死の戦いが幕を開ける。