驚異のリストで守った世界1位の座 D.ジョンソンを振り返り
飛ばし屋として有名なダスティン・ジョンソン(米)。手首の柔らかさ、強さを活かした特徴的なスイングで、2016-2017年シーズンに4勝を挙げた。世界No.1の座も譲らなかったDJの1年を振り返る。
世界ランキング3位で2017年を迎えたジョンソンは、2月のAT&Tペブルビーチ・プロアマで単独3位に入ると、翌週のジェネシス・オープンで優勝。さらに3月のWGC-メキシコ選手権、WGC-デル・マッチプレーとタイガー・ウッズ(米)が記録してから9年ぶりに3連勝を成し遂げた。
ここまで強くなった要因をゴルフネットワークの「2017総決算!俺たちのPGAツアー」内でツアープロコーチの内藤雄士と佐藤信人プロが語っている。2016年のオフにショートゲームをひたすら練習し、59.98%(70位)だったスクランブル率が62.76%(23位)に上昇。また、飛距離が出る分、フェアウェイキープ率は低いが、基本的にミスショットが少ないので優勝に繋がっていった。それ以上に、何にも動じないメンタルがジョンソンの本当の強さのようだ。
しかし、ここで思わぬ落とし穴が待ち受けていた。練習日前日に宿舎の階段から転落してしまい背中を強打してしまったのだ。翌日のラウンド開始まで回復を待ったが、痛みが引かず棄権を余儀なくされた。優勝予想でも2位に入るなど初のマスターズ制覇へ期待は高かったが、2018年以降に持ち越しとなってしまった。
この不運な欠場から1か月後、5月のウェルズ・ファーゴ選手権で復帰して2位タイに入ったものの、その後は不調に見舞われる。特に6月の全米オープンでは予選落ち、7月の全英オープンでは54位タイ、8月の全米プロゴルフ選手権では13位タイと2017年のメジャータイトルには全く縁がなかった。
しかしプレーオフシリーズに突入すると、初戦のザ・ノーザン・トラストではプレーオフでジョーダン・スピース(米)を下し、約5か月ぶりの4勝目を手にする。この勝利でフェデックスカップランク1位となり年間王者も見えてきたが、その後はトップ10入り出来ず。最終的にランク4位となり年間王者の座は逃した。
それでも2017年2月19日に初の世界ランキング1位になってからは、平均ポイントで2位に最大4.7ポイント以上をつけるなど約10か月もの間、一度もその座を譲ることは無かった。ツアー通算16勝と永久シード獲得まで残り4勝に迫ったジョンソンに来年も注目していきたい。
(素材提供:ゴルフネットワーク)