メジャー届かずもパリで魅せた最高の雄たけび T.フリートウッドを振り返り
トミー・フリートウッド(英)は欧州ツアーのアブダビHSBCゴルフ選手権で優勝、全米オープンでは単独2位、ライダーカップではフランセスコ・モリナリ(伊)とコンビを組み、4戦4勝と強さを見せた。長髪がトレードマークのフリートウッドの活躍を振り返る。
今年1月の欧州ツアーのロレックスシリーズ初戦のアブダビHSBCゴルフ選手権で優勝を果たすと、翌週のオメガ・ドバイ・デザート・クラシックで6位とスタートダッシュに成功。
2月からはアメリカでの戦いが続く。同月のザ・ホンダ・クラシック(単独4位)、3月のWGCメキシコ選手権(14位タイ)と好成績を残し、臨んだメジャー初戦のマスターズは17位タイに入った。5月のザ・プレーヤーズ選手権で7位タイとなり、6月の全米オープンではメジャー初制覇かと思われた。
ニューヨーク州のシネコックヒルズGCという非常に難しいコースで行われたメジャー2戦目。フリートウッドは2日目を終えて通算1オーバー4位と上位で決勝ラウンドを迎えたが、3日目に8オーバー78と崩れてしまう。しかし、最終日に7アンダー63を記録し、通算2オーバー単独2位。優勝したブルックス・ケプカ(米)には1打及ばずも大会を盛り上げた。
勢いそのままに翌週の欧州ツアーのBMW選手権で4位に入り、全英オープンは12位タイ、全米プロゴルフ選手権は35位タイで終えた。プレーオフシリーズ最終戦のツアー選手権まで進み、同大会で11位タイに入り、ライダーカップを迎えた。
フリートウッドはモリナリと組み、4戦4勝と4ポイントを稼ぎ、欧州選抜の勝利に大貢献した。初日の前半戦(フォアボール)の16番パー3ではフリートウッドがバーディパットを沈めて、四股を踏むようなポーズで雄たけびを上げ、モリナリと喜びを共有。ここまで熱いフリートウッドを見たのは初めてだった。
2017年の欧州ツアー年間王者に輝いたフリートウッドは、今年も同ツアーの最終戦まで進出したが、2018年の年間王者はモリナリとなり、なんともドラマチックな形でシーズンを終えた。相棒のモリナリが全英タイトルを今年獲得しただけに、来年フリートウッドも自身初のメジャータイトル獲得を目指す。
(写真提供:Getty Images)