イングリッシュは急かされ、デシャンボーは野次られ終盤に失速
世界選手権シリーズのWGC-フェデックス・セントジュード招待(米テネシー州/TPCサウスウィンド)は、エイブラハム・アンサー(メキシコ)が通算16アンダーで並んだ松山英樹、サム・バーンズ(米)をプレーオフで下しツアー初優勝を挙げたが、最終組が前半を終えた時点では、この3人がプレーオフをするとは予想できなかった。
最終組のハリス・イングリッシュ(米)は通算20アンダー、ブライソン・デシャンボー(米)は通算18アンダーで後半を迎えたのだが、イングリッシュは1ボギー、2ダブルボギー、デシャンボーは3ボギー、1トリプルボギーと失速。特に池に囲まれた11番パー3は互いに池に入れスコアを落とした。
米ゴルフダイジェストによると、リズムが乱れた理由はスロープレーとギャラリーの野次。前半6番からスロープレーに対する警告を受けており、イングリッシュは「ずっと走って回っているみたいだった。落ち着ついてプレーするのが難しかった」と計測されていたことが影響したようだ。
最近のデシャンボーは以前と比べたらファストプレーになっていたが、東京五輪前に新型コロナウイルスに感染し、体重が約5キロ落ちるなど不安な部分があり、慎重になり過ぎた結果なのだろうか。なお、イングリッシュはデシャンボーのプレーについては一切コメントしていない。
一方、野次を飛ばされていたのはデシャンボー。ここ最近、ブルックス・ケプカ(米)と舌戦を繰り広げていることから、「レッツゴー、ブルックス!」などと故意に名前を間違えて叫ぶギャラリーがいる。
そんなデシャンボーに対してイングリッシュは、「ブルックスと呼ぶのはフェアじゃない。今日も叫んでいる奴を見た。彼(デシャンボー)には聞こえているし、少しは影響していると思う。彼はブルックスと呼ばれるのが嫌いだから、余計にギャラリーは叫ぶんだ。残念に思う」と気遣った。