畑岡奈紗、失格の件について意見書を投稿「他の選手に起きてほしくない」
畑岡奈紗は15日、「ShopRite LPGA Classicで失格となった件について」と題した意見書を日本語と英語で自身のSNSに投稿した。
畑岡は先週の米女子ツアー、ショップライトLPGAクラシック初日の最終9番でブッシュに入ったボールを探して見つけたのだが、その捜索時間がルールの3分を超えていたのでは?と現場にいたテレビレポーターがツアー側に指摘。映像を確認したツアー側が25秒超過していたと判断し、畑岡は6アンダーをマークしていたが翌日に失格となった。
■畑岡奈紗が投稿した意見書
少し日が経ってしまいましたが、先週のShopRite LPGA Classicで失格となってしまった件について、私の考えを投稿させていただきます。
今回、ボールを捜索するのに3分を超えていたことが発覚し、2日目の朝に失格を通達されました。3分を超えた認識は全くありませんでしたが、放送用の映像で3分を超過していることが判明したと聞かされました。良い結果を期待していただいたファンや関係者の皆様には大変申し訳なく思っております。今回の判定について異議を述べるつもりはありませんし、真摯に受け止めて次のツアーに臨むつもりですが、今回のようなケースが他の選手に起きてほしくないとの思いから、少し提案と提言をさせていただきます。
①ルールの曖昧さについて
規則上、「ボールを捜し始めてから3分以内」に見つけることができなければ、紛失したとみなされるとなっていますが、時間計測を開始するタイミング、誰がどのように計測するのか(誰が計測した時間を採用するのか)などは明確ではありません。
違反すれば結果的に失格にもなり得る重大なルールですので、可能な限り曖昧さを排除すべきですし、現実的に運用可能な環境を整備することが重要と考えますので、このような観点からルールの明確化が必要であると考えます。
②違反の指摘と処分のタイミングについて
今回の件では、私がスコアを提出し、同伴競技者も同意してアテストが完了した後に外部からの指摘で映像を使った検証がなされ、違反が確認されました。
冒頭で述べた通り私は制限時間の3分を超えてボールを探していた認識は全くなく、積極的にルール違反をする意図は全くありませんでした。スコア提出前に違反を指摘されていれば、ルールズに相談の上、正しい位置からプレーしたはずですし、そうしていれば失格にもならなかったはずです。
今回、違反の意図は全くない中で、外部からの指摘により映像での検証がスコア提出後に行われ、既に正しい場所から プレーしなおすことが不可能なタイミングで違反が指摘されたことは極めて残念で、大変悔しい思いでいっぱいです。このような意図的でなく、是正可能な違反行為については、適宜のタイミングで違反の事実が知らされるべきですし、 これがルールズやツアーサイドから指摘されないままにスコアが提出されたのであれば、その後に外部からの指摘を受けて処分を下すことは避けるべきではないでしょうか。また、今回のように選手自身も同伴競技者も何ら違反を認識していないようなケースで、第三者からの指摘を受けて違反行為の検証がなされたことも、残念に思っています。恣意的なルールの適用がなされないようにするためにも、選手や同伴競技者の声が重視されるような仕組みを作ってほしいと考えます。
③映像による検証について
今回の件では、映像による検証がなされましたが、全選手の全てのプレーを撮影することは現実的ではないため、映像が残っていない場合には、映像による検証ができないことも想定されます。映像による検証を行うのであれば、あらゆるケースで実施できるよう環境を整えるべきですし、それができないのであれば、基本的には映像による検証は行わず、選手、同伴競技者、ルールズの間で解決していくべきであると考えます。
今回の件に関する私の考えは以上のとおりです。次のツアーに集中して臨むためにも、本件については、この投稿以外にコメントするつもりはありませんので、ご理解いただけますと幸いです。最後に、一緒になって必死で私のボールを探してくれた皆さまに心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。