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ハンデなしの最終戦で勝てば年間王者は公平か不公平か ポイントランクはシェフラーが独走

更新日:2025/08/20 00:45
ハンデなしの最終戦で勝てば年間王者は公平か不公平か ポイントランクはシェフラーが独走
先週のプレーオフシリーズ第2戦で優勝したスコッティ・シェフラー(写真:Getty Images)

 

 21日から米男子ツアーのプレーオフシリーズ最終戦、ツアー選手権がジョージア州のイースト・レイクGCで開幕。今大会には第2戦終了時のポイントランク上位30人が出場する。

 年間王者を決める戦い「フェデックスカップ(プレーオフシリーズ)」は2007年に導入された。シーズンの明確な締め括りがなく、終盤の数試合は注目度が下がっていたことが背景にある。特に当時はメジャー最終戦の全米プロ以降、視聴率やスポンサーへの訴求力が弱かった。

 NFL、NBA、MLBなど他のスポーツはプレーオフがあり、シーズンの最後に最高潮を迎える。競技の性質は異なるが、ゴルフにも“シーズン最後の山場”を作ることで、視聴者やファンの関心を高める狙いがあった。そこでツアーとスポンサーのフェデックス社が協力し、年間ポイントレースとプレーオフシリーズを組み立て、最後まで盛り上がる仕組みを作ったのだ。

 2018年までは4試合構成。初代の年間王者はタイガー・ウッズ(米)、2008年はビジェイ・シン(フィジー)で、二人とも最終戦をプレーせずともほぼ年間王者は確定していた。

 2007年のウッズはプレーオフシリーズが始まるまでに5勝。第1戦は欠場、第2戦から出場し、第3戦と最終戦で優勝を果たした。また、2008年のシンは第2戦、第3戦と連勝したことにより大量ポイントを獲得した。

 ちなみに、2008年のツアー選手権はカミロ・ビジェガス(コロンビア)が優勝、今田竜二が17位タイ、シンは22位タイだった。

 2019年から3試合構成となり、最終戦に「ストロークハンデ」が導入された。これはポイントランク順にスコアを与える方式で、例えば1位は10アンダー、2位は8アンダーから初日をスタートする。

 ストロークハンデが導入された大きな理由は、優勝者=年間王者と一本化するため。例えば、2018年のツアー選手権ではタイガー・ウッズ(米)が復活優勝し、4位タイに入ったジャスティン・ローズ(英)が年間王者となり、一部ファンからは「二人がトロフィーを挙げていて、よく分からない」などの声が上がった。

 今年からはそのストロークハンデが廃止され、全選手がイーブンパーから開始。通常の大会と同じ形式に戻り、勝敗は72ホールのスコアで決まる。ストロークハンデは、シーズンを通じた実績を反映させるという意味では合理的だった一方、最初から大きなリードがあることで戦略性や競争の緊張感が薄まるという指摘もあり、今回の改革に繋がった。

 現在のポイントランク1位はスコッティ・シェフラー(米)で7,456pt、30位はアクシャイ・バティア(米)の1,409pt。その差は6,047ptあるが、もはや関係ない。誰であっても最後に勝てば年間王者だ。

 シェフラーは前週の第2戦で優勝しシーズン5勝。誰が見ても年間王者にふさわしいが、シェフラーは「最後に勝ちたければ、自分のプレーで勝ち取らなければならない」と新ルールを支持している。ただし、本音は分からない。

 ボーナスの面でいえば、レギュラーシーズン終了時のポイントランク1位、第2戦終了時の同1位、最終戦終了時の同1位にボーナスが付与される。

 シェフラーは1,000万ドル、500万ドルの計1,500万ドルを得たほか、コムキャストビジネスツアートップ10(レギュラーシーズン終了時の同1位から10位)のボーナスで800万ドルも獲得。今のところ2,300万ドル(約34億円)、最終戦で勝てばプラス1,000万ドル(約14億円)となる。

 ポイントランク2位(3,687pt)はローリー・マキロイ(北アイルランド)、松山英樹は23位(1,630pt)につけている。

 もちろんルールはルール、トップ30に残るだけでも偉業だ。日本人としては松山に優勝して年間王者に輝いて欲しいが、今回の結果次第では2026年にまたフォーマットが見直されるかもしれない。ゴルフ界の改革は常に続いていく。

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