脳手術そしてPTSD それでも戦い続けたウッドランドが涙の復活V「諦めないで」
米男子ツアーのテキサス・チルドレンズ・ヒューストン・オープンは29日、テキサス州のメモリアル・パークGCで最終ラウンドが行われ、ゲーリー・ウッドランド(米)が優勝。2023年の脳腫瘍手術からの復活、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を公表してから2週間後という、劇的な勝利となった。
1打差リードでこの日を迎えたウッドランドは、安定したプレーで後続を引き離し、最大7打差をつけるゴルフを展開。3アンダー「67」の通算21アンダーを記録し、後続に5打差をつけて圧勝した。
ウッドランドは2023年9月に頭部に大きな開口を伴う手術を受け、病変の大部分を除去。2024年1月にツアー復帰したが、その後も精神的な不調に悩まされ、感情を抑えきれず涙する日々が続いていた。
2週間前、ゴルフチャンネルのインタビューで初めて苦しみを公表。「内側では死にそうな気持ちで、嘘をついて生きているようだった。打ち明けたことで気持ちがとても軽くなった」と語っていた。
最終18番で約1.5mのパーパットを沈めた瞬間、ウッドランドは両腕を広げて青空を見上げ、涙を流した。長い闘いを乗り越えた末の勝利。ずっと寄り添ってくれた妻には、「手術もその後も妻が支えてくれた。自分にとってもつらかったが、彼女にはもっと大変だったはずだ」と感謝を述べた。
「ここでは個人競技をしているが、今日は一人じゃなかった。何かに苦しんでいる人がいたら、僕を見て諦めないで欲しい。戦い続けて欲しい」
また、最終ホールでは印象的な場面があった。同組のミンウ・リー(豪)、ニコライ・ホイガールト(デンマーク)がグリーンへ向かう途中で足を止め、ウッドランドが一人でグリーンへ歩く時間を作った。「戦いはまだ続くが、今日はただ良い一日だった。自分が誇らしい」とウッドランドは笑顔で振り返った。
2019年の全米オープン以来となる5勝目を挙げたことで、ウッドランドの世界ランクは51位に上昇。また、2週間後に控えるマスターズの出場権も獲得した。