スリクソン「ZXi RKT」ドライバーは4モデルで驚くほど特徴が違う 5番ウッドが今後のクラブセッティングの鍵となる?
ダンロップスポーツマーケティングからスリクソンの2026年モデルとして「ZXi RKT」シリーズのドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッドと、「ZXi」アイアンが2026年9月12日に発売される。
今回、発売に先駆けて試打する機会があったので、実際に打って感じたことを中心に紹介したい。
まず驚いたのが、ドライバーの4モデルの違いだ。
「ZXi RKT」「ZXi RKT LS」「ZXi RKT TR」「ZXi RKT MAX」と4モデルが用意されているが、実際に打ってみると、それぞれのキャラクターがかなりはっきりしている。
同じシリーズのドライバーなら、多少の違いはあっても「だいたいこんな感じ」というものだと思っていたが、今回はかなり違った。
そして、個人的に一番しっくりきたのがZXi RKT LSだった。
構えたときの印象、振ったときの感覚、そしてボールを打ったときの弾道まで、これが一番合う。逆にいうと、LSを打ったあとでは、ほかのモデルが自分には合わないと感じるほどだった。
もちろん、これはあくまで自分が打った場合の話だが、それくらい4モデルの個性が出ている。
「どれを選んでも大きくは変わらない」のではなく、「自分に合うモデルを選ぶ」ことが重要なシリーズ。4つもあれば、そのうちのどれかは自分にハマるのではないかと思わせてくれる。
そんな4モデルに共通して搭載されているのが、新開発の「RKT FACE」だ。
ゼクシオ 14にも採用されたシリコン配合の高強度素材「VR-チタン」と「i-FLEX」設計による新たなフェース肉厚設計を採用。フェースを軽量化することで低重心化を図りながら、初速性能と耐久性を両立している。
さらに「VARIABLE ROLL DESIGN」により、フェース上部トウ側でヒットした際に起こりやすい過度なフック回転や低スピン化を抑制。新設計の「REBOUND FRAME」との組み合わせによって、高いボールスピードと方向安定性を追求している。
ただ、試打していて面白かったのは、こうした技術以上に「4モデルの性格が違う」ということだった。
同じフェーステクノロジーを使っていても、ヘッドの設計によってここまでフィーリングが変わるのか、というのが率直な感想だ。
ZXi RKTは操作性と寛容性をバランスよく備えたオールラウンドモデル
ZXi RKT LSは低スピンで力強い弾道を狙うモデルで、今回、自分が一番ハマったのがこれ。
ZXi RKT TRは450ccの小ぶりなヘッドと短重心設計で、弾道を操りたいゴルファー向け。
そして、ZXi RKT MAXはシリーズ最大の慣性モーメントと深重心設計による高い寛容性が特徴だ。
スペックだけを見ると、それぞれの違いは理解できる。しかし、実際に打ってみると、その違いがかなり分かりやすく出る。
だからこそ、購入を考えるなら、4モデルを一度は打ち比べてみてほしい。自分の場合はLSだったが、別のゴルファーならMAXかもしれないし、TRかもしれない。ここはかなり好みが分かれそうだ。
フェアウェイウッドで特に印象に残ったのが5番ウッドだ。
今回試打したなかでは、これがかなり打ちやすかった。
松山英樹選手が使っている5番ウッドということもあって注目していたのだが、実際に構えてみると、ヘッドは比較的小ぶり。感覚としては、フェアウェイウッドとウッド型ハイブリッドの中間のようなイメージだ。
個人的に3番ウッドがあまり得意ではないこともあるが、5番ウッドを打ってみると、「これなら3番はいらないんじゃないか」と思ってしまった。
もちろん飛距離だけを考えれば3番ウッドのメリットはある。ただ、実際のラウンドで「ちゃんと打てるか」と考えると、5番ウッドのほうが出番は多そう。
構えたときの安心感もあり、ボールを拾いやすい。フェアウェイから無理なく距離を出したい場面では、かなり頼りになりそうだ。
もうひとつ、セッティングを考えるうえで気になったのがハイブリッドだ。
筆者は5番アイアンがあまり得意ではないので、ここはハイブリッドに置き換えたい。
今回のフェアウェイウッド、ハイブリッド、アイアンをまとめて試打してみて、個人的には「5番ウッド+ハイブリッド+アイアン」という組み合わせがかなりしっくりきた。
苦手な5番アイアンを無理に入れるより、打ちやすいハイブリッドに任せてしまったほうが、ラウンドでは明らかに安心できそうだ。
ハイブリッドは高めに設定した重心によって適正スピンを確保し、ピンを狙えるコントロール性能も追求している。見た目もいかにもハイブリッドという感じではなく、構えたときに違和感が少ない。
フェアウェイウッドとハイブリッドにも、ドライバーと同じく「RKT FACE」を搭載する。
「i-FLEX」設計によってヘッド特性に合わせて肉厚部分を配置し、インパクト時の過剰な振動を抑えながら、エネルギーを効率よくボールへ伝える設計だ。
さらに「VARIABLE ROLL DESIGN」と「REBOUND FRAME」を組み合わせ、高いボールスピードと方向安定性を追求している。
フェアウェイウッドはクラウンの曲率を大きくすることでフラット感を強調。ネックからクラウンに流れるラインやトウ側の形状も見直され、構えたときの安心感を高めている。
一方のハイブリッドは、自然なトウ形状と高めの重心設計が特徴。さらにフェアウェイウッド、ハイブリッドともにチューニングウエイトを搭載し、重量調整によって弾道をセッティングできる。
アイアン3モデルも打ち比べてみた。
ラインアップは「ZXi7」「ZXi5」、そして新たに加わった「ZXiR」の3モデル。
ここでちょっと悩ましい結果になった。
正直、見た目で選ぶなら「ZXi7」が欲しい。
スリクソンらしいシャープな形状で、構えたときのカッコよさがある。操作性やスピンコントロール性能を重視したモデルということもあり、ゴルファー心をくすぐられる。
ところが、実際に打ってみると、結果が良かったのは「ZXi5」だった。
ZXi7よりも明らかに寛容性があり、ミスしたときの結果もまとめやすい。それでいて、いわゆる「やさしいアイアンを打っている」という感じが強すぎない。打感も十分に気持ちいい。
「欲しいのはZXi7。でも、使うならZXi5かも」という、ちょっと悩ましい結果になった。
こういうのは試打してみないと分からない。
カタログを見ていると、どうしても上位モデルのZXi7に目が行くが、実際にボールを打ってみるとZXi5のバランスの良さがかなり魅力的だった。
新モデルの「ZXiR」も印象的だった。
シリーズ最大の飛距離性能と寛容性を備えながら、見た目はスリクソンらしいシャープなフォルムに仕上げられている。
アイアン専用に改良した合金「i-ALLOY」を採用し、軽量化とやわらかな打感を追求。番手によってブレード長や溝設計を変え、ロングアイアンではやさしさ、ショートアイアンでは操作性を重視している。
実際に構えてみると、キャビティアイアンらしい安心感があり、初心者にもおすすめしやすいモデルだと感じた。
一方で、いわゆる「初心者向けのやさしいアイアン」にありがちな、ヘッドが大きくてぼってりした印象はない。スリクソンらしいシャープさがしっかり残っているので、構えたときの見た目もすっきりしている。
「やさしいアイアンが欲しい。でも、いかにも初心者向けという見た目はちょっと……」というゴルファーには、かなり魅力的な選択肢になりそうだ。
やさしさと見た目のカッコよさを両立した、スリクソンらしいキャビティアイアンという印象だった。
今回、実際に一通り打ってみて感じたのは、2026年モデルは「どれが一番いいか」ではなく、「自分にはどれが合うか」を探すシリーズだということ。
ドライバーは4モデルでキャラクターが明確に違い、自分の場合はLSが一番ハマった。
フェアウェイウッドでは5番が想像以上に打ちやすく、3番ウッドが苦手な自分には「これで十分」と思わせるものがあった。
アイアンは、見た目で選ぶならZXi7。ただ、実際の結果ではZXi5の寛容性とバランスの良さが光った。
そして5番アイアンの代わりにはハイブリッドを入れたい。
そう考えていくと、自分ならドライバーは「ZXi RKT LS」、フェアウェイウッドは5番、アイアンはZXi5、そして5番アイアンの代わりにハイブリッド、というセッティングがかなり現実的だ。
もちろん、これはあくまで今回試打した自分の感想。だからこそ、これから購入を考えている人には、スペック表だけで決めずに、ぜひ4モデル、そしてアイアン3モデルを実際に打ち比べてみてほしい。
「自分にはこれだった」という一本が、意外なモデルから見つかるかもしれない。