ベスページの最終ホールは異様な雰囲気 ケプカが珍しく吠えた
更新日:2019/05/20 18:45
掲載日:2019/05/20 18:44
第101回 全米プロゴルフ選手権はブルックス・ケプカの連覇で幕を閉じたが、最終18番は異様な雰囲気だった。
3日目を終えてケプカが7打差リードと楽々優勝すると思われたが、ケプカがスコアを落とし、ダスティン・ジョンソンが追い上げる展開。だからこそ最終ホールのギャラリーは大興奮していた。
ジョンソンは先に通算6アンダーでホールアウトしており、ケプカは通算8アンダーで最終18番パー4を迎えた。ケプカを応援する者もいたが、ギャラリーの中にはダブルボギーのプレーオフを望む者もいた。とは言え、「ボギーで勝ちなのだから」と思っていた矢先、ケプカはティーショットを左に曲げ、ボールはネイティブエリアの中に。
不運だった。バンカーならグリーンを狙えるが、ネイティブエリア内でしっかり構えることも出来ない。結局60ヤードほど出すだけ。だがここからが圧巻。3打目を約1.5メートルにつけ、パーパットをなんなく沈めた。
でも驚いたのはその後だ。叫び、ガッツポーズをしたのだ。ケプカのイメージは「淡々」「あっさり」ではなかろうか? 最初に全米オープンを制した時(2017年)は控えめなガッツポーズ。2018年の全米オープンと全米プロはタップインであっさり勝利。全米プロに至ってはバーディパットを残していた同組のアダム・スコットに配慮して先にホールアウトした。
でも今回は違った。優勝会見で「DJが追ってきてストレスだった(笑)。最高にエキサイトしたよ」と言っていたように、そうとうなプレッシャーがかかっていたのは間違いない。7ストロークのリードがあってもどうなるか分からないのがゴルフでありメジャー。それを目撃できたのは最高の瞬間だった。