耐え抜いたシェフラーが珍しく感情を露わに 全米プロの勝因は「メンタル」
海外男子メジャーの全米プロゴルフ選手権は18日、ノースカロライナ州のクエール・ホローC(7,626ヤード・パー71)で最終ラウンドが行われ、世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(米)が4バーディ、4ボギーの「71」を記録し、通算11アンダーで今大会初制覇、今季2勝目を挙げた。
最終日は安泰とはいかなかった。3打差のリードを持って臨んだものの、前半にスコアを落とし、かつての世界ランク1位、ジョン・ラーム(スペイン)に一時は並ばれる展開に。しかし、10番のバーディで流れを取り戻すと、14番、15番の連続バーディで突き放した。最終18番はボギーとしたが、2位タイのブライソン・デシャンボー(米)らに5打差をつける圧勝だった。
ウィニングパットを決めた後には珍しく感情を露わにし、グリーン上で帽子を叩きつけて喜びを爆発させる場面も。「前半は思うようにいかなかった。でも、耐え抜いて、気持ちを切り替えた。後半は自分らしいゴルフができたと思う」と振り返る。
「バックナインは大変だった。でも、あの場面で自分を信じて前に出られたことは、これからも自信になる」と語り、勝因については「メンタル」と力強く言い切った。
この勝利でメジャー通算3勝目、ツアー通算15勝目を達成。また、優勝したメジャー大会において、3戦連続3打差以上(2022年マスターズ:3打差、2024年マスターズ:4打差)で勝った初の選手となった。
試合後は家族と喜びを分かち合い、12kgもある名誉の証、ワナメーカートロフィーを掲げて見せたその姿は、歓喜に満ちていた。生涯グランドスラムに向け、残すは全米と全英オープン。今年のマスターズでローリー・マキロイ(北アイルランド)が達成したが、シェフラーが達成する日もそう遠くないのかもしれない。