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トルクを抑えて、安定したスピン量を実現! ウェッジ版スタビリティシャフト「RED ZNE」の実力を試打で検証

更新日:2024/10/28 11:59
トルクを抑えて、安定したスピン量を実現! ウェッジ版スタビリティシャフト「RED ZNE」の実力を試打で検証

 

パター専用シャフト「スタビリティ」シリーズで注目を集めたスポーツTMCが、新たなプロダクトとしてラインアップしたウェッジ専用シャフト「RED ZNE(レッドゾーン)」。スタビリティの開発で培った知識や経験を基に、徹底的にトルクを抑え、安定したスピン量をかなえる高性能モデル。その実力をプロによる試打で検証しました。

通常のカーボンやスチールシャフトではかなわなかった安定したスピン量


レッドゾーンにはどんな特徴があるのか、メーカーの担当者である藤田典孝さんに伺うと「一番の特徴はトルクの低さですね。重さによっても異なりますが、90gで2.3度、115gで1.6度、130gで1.5度と、ほとんどトルクがありません。そのおかげで、ブレにくいし、安定したスピン量が得られます。最近はカーボンシャフト装着のアイアンを、プロも使用するようになりましたが、ウェッジだけはスチールという選手がほとんどです。その理由を聞くと、フルカーボンのウェッジでアプローチすると、スピンがかからずに、単にボールが上に上がるだけの現象、彼らは『ポッコーン』と呼んでいます(笑)。そういったことが起きやすく、低く出て、スピンがかかるボールを求めている人たちにとっては、マイナスの要素しかないようなのです。レッドゾーンは、すべてカーボン素材ながら、2つのパーツをつなぎ合わせていることで、フルカーボンのデメリットをなくし、トルクを減らして、ねじれ・ブレ・たわみを抑えるシャフトになっています。そのため、ポッコーン現象が起きにくくなるのが特徴です」とのこと。

また、フルカーボンほどではないにしても、スチールシャフトでも、トルクを抑えるのには限界があるとのこと。パター用シャフト「スタビリティ」で培ったつなぎ合わせる技術が、ウェッジ用シャフトにも活かされており、それらがロートルクで安定感のあるショットを可能にしています。

打ったときの感触と実際のデータが一致していることで信頼感も高まる


とはいえ、実際にどれくらいの違いがあるのかは、打ち比べてみないと分からない。ということで今回は、インドア施設で「ゴルフゾンVISION」を用いて、ショットデータを計測してみました。

こちらは、USLPGAにも公認されている高性能センサーを搭載した機械。GDR用に開発され、ディンプルを読み込むことによりスピン量を計測。この機械を用いて、ショットデータを比較しました。テスターはクラブへの造詣も深い、柏木勝人プロに依頼。ゴルフゾンの機械の特性も知り尽くしているので、その感覚で忖度なしに試打をして頂きました。

テストヘッドとしてキャロウェイ OPUSを使用

レッドゾーンは90g、115g、130gと3つの重量帯をラインアップしていますが、柏木プロがフィーリング良く打てたのが130gということで、レッドゾーンは130gをチョイス。比較対象の一般的ウェッジ用スチールシャフトも重量の近い125g装着のものを選びました。

ヘッドはどちらも同じ、最新モデルの58度のヘッドを装着してあるものなので、シャフトのみの違いが体感できます。比較したのは、フルショット、50ヤード、30ヤードの距離。最初にレッドゾーン、そのあとに一般的ウェッジ用スチールシャフトで、それぞれ3球ずつ打ち、ショットデータを比較。柏木プロに分析して頂きました。

まずは、フルショット。

「同じように打っているのに、タテの距離の揃い方が違いますね。スチールの方は11ヤードも差があるのに、RED ZNEは5ヤードの差です。また、スピン量もレッドゾーンは100rpmくらいの差なのに、スチールは600rpmくらいの差があります。同じようにスイングしてるのに、スチールの方がフェースの向きにすごくバラつきがあるように感じます。わずかな違いですが、スチールはシャフトが暴れていた印象がありました。それらがデータにも表れています」


続いて、50ヤードのショット。

「同じ雰囲気で振ってるんですけど、違いますね。スピン量のバラつきに大きな差があります。レッドゾーンは1球目と3球目で200前後の違いしかありませんが、スチールの方は800も違います。この結果はすごいですね。同じくらいのキャリーが出ていたとしても、そこで止まるか、スピンがかからないで転がってしまうか、逆にかかり過ぎて戻ってしまうか、不安になります。僕的には、どのショットも『トントンキュッ!』って止めるイメージで打っていますが、違うんですよね。適正にスピンがかかってくれるので、安心して、ショットできます」


最後に、30ヤードのショット。

「これ、距離は30ヤード前後で出ていますけど、スチールの方のショットは納得できてないです。同じ打ち方してるのに、スチールの方が、ヘッドが落ちちゃう感じがあります。タイミングが全く違うんですよね。数値には出ていませんが、スチールのショットは、満足のいくものではありませんでした。フィーリングが全く違います」


試打終了後、総評を伺うと、「僕自身、アイアンがカーボンシャフトなので、流れが作りやすいと思いましたが、実際にこれだけ違いが出たことに驚きました。データもですが、数値以上に、球の出方やヘッドの動きなど、僕自身の体感が違いました。レッドゾーンは、イメージしたものがそのままポンと出てくれる、ここに打ったら、このくらいのスピンが入って、こんな弾道でというイメージがすごく出やすかった。シャフトが余計な動きをしないから、それがかなうんですよね。すぐにでも実戦投入したいと思わせてくれるシャフトです」との感想。とにかく、コースで試したくなる高性能とのことで、大絶賛だった。

余計な動きをしないウェッジ用シャフトで、アプローチショットを自在にコントロールしたいと思う人に、ぜひ使って欲しい、先進的なアイテムと感じられました。

■RED ZNE(レッドゾーン)を試打したい方はこちら
https://www.sports-tmc.com/bgt/shoplist

柏木勝人プロ
ツアープロとして試合に参戦するほか、クラブやシャフトの開発にも携わるデザイナーとしての顔を持つ。さらに、アマチュアレッスン、フィッティングなど、ゴルフに関わるすべてにおいてマルチに活躍中。

撮影協力:INDOORGOLF GARDEN 6 ASAKUSA
ゴルフクラブのクチコミ・評価やみんなのQ&A、新製品情報などゴルフ用品に関すること、ツアーニュースやリーダーボードなどゴルフに関する情報をお届けしています。
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