W.クラーク「悪いショットが喜ばれた」 全米Vも観客から「優勝するな」の野次も
海外男子メジャーの全米オープンは21日、ニューヨーク州のシネコックヒルズGC(7,440ヤード・パー70)で最終ラウンドが行われ、ウィンダム・クラーク(米)が通算4アンダーで優勝した。しかし、その勝利の裏では異例ともいえるギャラリーの反応が注目を集めている。
クラークは6打差の単独首位で最終日を迎えたが、多くの観客は世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(米)などのライバルを後押し。クラークがミスショットを放つと歓声が上がり、好プレーには静かな反応にとどまる場面が目立った。なかには「優勝するな」「バンカーに入れろ」といった野次を飛ばす観客もおり、退場処分を受けた人もいたと報じられている。
最終組でプレーしたシェフラーも試合後、「ボールがグリーンからこぼれそうになると歓声が上がっていた。それは少しやり過ぎだと感じた」と観客の振る舞いに言及した。
優勝後のクラークは「みんな、私に勝って欲しくなかったみたいだ」と苦笑い。「メジャー大会で自分の悪いショットが喜ばれるのは珍しいこと。でも、それも含めて受け入れて戦った」と振り返った。
なぜ、ここまで厳しいことを言われたのか。それは、クラークの過去の言動が影響している。
昨年の全米プロではドライバーを投げ、大会スポンサー「T-モバイル」の看板を破損。同社はクラーク個人のスポンサーでもあった。また、同年の全米オープンでは予選落ち後にオークモントCC(ペンシルベニア州)のロッカールームを破壊。すぐに謝罪したものの、ゴルフ場から出入り禁止処分を受けた。
こうした経緯もあり、シネコック・ヒルズでは厳しい声が飛ぶ場面が続いた。それでもクラークは終盤まで粘り強くプレーし、1打差で逃げ切り。2023年大会に続く全米オープン2勝目を手にした。
米ゴルフ専門誌「ゴルフダイジェスト」は、「観客の大半がクラークを歓迎していなかったにもかかわらず、最後まで耐え抜いて勝利した」と評価。「彼に対する見方が変わるかは別として、その精神力は称賛に値する」と伝えている。