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ゴルフは足元から!? スポーツ医療専門家が教えるゴルフシューズ選び

2023/12/07 00:37
ゴルフは足元から!? スポーツ医療専門家が教えるゴルフシューズ選び

 

 my caddie 編集部です。

 お洒落は足元からと言いますが、ゴルフも足元が重要です。

 スイングは思っている以上にパワーを使うもの。その力に負けないように、エネルギーをボールに100%伝えるために欠かせないアイテムがゴルフシューズです。

 今回、my caddieでは医療専門家の藤原和朗先生にゴルフシューズの選び方を教えて頂きました。

■足のサイズを正確に知ろう

 
「足の長さ、足の幅、足の足囲(ワイズ)を計測してくれるお店でシューズを選んでもらい買うのが理想的です(藤原先生)」と、3Dスキャンを導入点もあるので、まずは正確なサイズを知ることが大切。

 例えば、足幅が狭いとも知らず、楽ですよ!とおすすめされた幅広タイプを履くと、試した時は楽でも、実際にプレーすると楽すぎることが仇となり足が痛くなることも。

 また、偏平足の人はワイズが大きめ(4Eなど)の靴が合うとされますが、「逆に足が広がらないようにホールドしてあげる方が良いと思います(藤原先生)」。

 ゴルフは5時間ほど(運動量の大小はあれ)動き続けるスポーツなので、ホールド感のないシューズでは疲れてしまうのです。

■素材による違い


 一般的に、かかと部分と左小指(右打ちの場合)部分はハードな素材、足先の曲がる部分はソフトな素材が良いそうです。

「かかとは硬い方がロックされ、中の遊び感が変わるので、素材としてはしっかりしている方が良いですし、球数を打つ人は(左小指あたりで)踏ん張れなくなってくるので硬い方がへたれにくいです。足先は、最近は少なくなりましたが、昔のクラシックタイプは足先が曲がりにくかったです。(右打ちなら右足先が)曲がるものを選びましょう(藤原先生)」。

 また、軽い素材を使っているシューズの方が「一般的に疲れにくいのは確かです(藤原先生)」とのことですが、200g(片足)を切る靴を好む人もいれば、500g近い靴を好む人もいます。ただ、試し履きをして迷った時は軽量モデルを選べば問題ないでしょう。

■紐かダイヤルか

 
 ゴルフシューズは紐タイプとダイヤル式に分かれます。

「フィット感は紐の方があります。ダイヤル式は締め感が均一になってしまいます。足の形は前が広くて、真ん中が狭いので、ダイヤル式でどこまでフィット感が出るかというところ。紐であれば微調整ができます(藤原先生)」。

 確かに何日も連続でプレーするツアープロは足の状態が日々変わるからか、紐タイプのシューズを履いていることが多いです。

 でも、もちろんダイヤル式にもメリットはあります。「脱着のしやすさ求めるならダイヤル式ですし、紐のシューズを履いているけれど面倒で緩く締めている、しっかり結ぶ習慣のない人は、楽に締めることのできるダイヤル式が良いです(藤原先生)」。

 また、ダイヤル式ならば、カート乗用中やお茶屋などでは緩めてリラックスして、歩く時や打つ時に締めるということが、紐タイプよりも簡単にできます。

■インソールが取れるかどうか

 
 ゴルフシューズはスニーカーのように種類豊富ではない為、なかなか100%マッチするものを見つけるのは難しいのですが、インソールで100%に近づけることは可能です。

「履いてサイズを確認したら、インソールが取れるか、中底がフラットかどうかも確認しましょう(藤原先生)」。

 最近のシューズは標準インソールにも最先端技術が使われて優秀なのですが、長く使うと劣化して交換する必要が出てくる為、中敷きを交換できる靴がおすすめ。

 また、履いているうちにフィット感が変わり、純正ではなく他の中敷き試してみたいと思うこともあるでしょう。それも想定して中敷きが取れるものを選ぶと選択肢が広がります。

 しかし、気を付けないといけないのは中底の形状です。

 中敷きはフラットな中底に入れることを前提にして作られているようで、「最近のシューズは中底の形を変えています。(中底が)上がっているものに中敷きを入れると余計に上がってしまうので、もともとの中敷きを取って、中底が平らな靴にしてもらうと(別の中敷きを入れた時に)よりフィット感が出ます(藤原先生)」。

■ソフトスパイクかスパイクレス

 
 ゴルフシューズにはスパイク(鋲)がついているソフトスパイク、鋲のついていないスパイクレスがあります。

 ソフトスパイクは鋲がついているため、グリップ力が高く、悪天候の日や斜面など滑りやすい状況からでも踏ん張れます。また、グリップ力が弱くなってきても新品を買う必要はなく、鋲だけを変えれば解決します。

 スパイクレスは軽量でスニーカーのような形状をしている為、そのまま履いてゴルフ場や練習場に行くことが可能。また、最近のスパイクレスはソフトスパイクに近いグリップ力があり、スパイクレスを履いて試合に出ているツアープロもいます。

 一般的に初心者であれば歩きやすく疲れにくいスパイクレス、パワーをかけて体重移動をする人(中・上級者)はソフトスパイクを選ぶと良いでしょう。

■ゴルフシューズはこうやって選ぼう!

 ゴルフシューズを選ぶ際、ソフトスパイクかスパイクレスか、から入る方が多いと思いますが、まずは足のサイズを知ることが第一歩。  

それから素材、紐かダイヤルか、インソールが取れるか、中底がフラットか、最後に鋲のありなしを選ぶと、自分の足に合ったシューズが見つかることでしょう。

■藤原和朗先生

 

1971年生まれ。早稲田大学人間科学部スポーツ科卒業、花田学園日本鍼灸理療専門学校本科卒業。日本工学院八王子専門学校スポーツトレーナー科非常勤講師。リコーラグビー部外部治療スタッフなどトレーナー活動および治療サポートに従事。同時進行で完全オーダーメイドのインソール作製や靴の販売にも従事することで、より良い動きに導くことが可能に。その後、テーマパークダンサーおよびキャラクター出演者のコンディショニングをはじめ、2017年よりクラシックバレエダンサーの公演サポートに携わる。2019年4月より治療院「Sintonia」を開設、個人で活動中。アスリートのみならず一般の患者さんの対応もしている。

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