ゴルフスイングの基本をマスターしよう!ミスを減らすコツとは?
ゴルフスイングは単純に見えて奥が深い…。ただし、一回正しいスイングが身についてしまえば、年を重ねてもナイスショットを打つことができます。この記事ではスイングの基本、よくあるミスや理想のスイングを手にするために活躍する練習器具などを紹介します。
基本的なゴルフスイングの流れは、スタンス、ボールポジション、グリップ、テークバック、ダウンスイングの順番です。
スタンスとはボールに対してどのように立つのか、立ち位置を意味するもので、オープンスタンスとクローズスタンスがあります。
オープンスタンスとは、ターゲットラインに対してやや体が開いた状態で立つことです。左足をやや後ろにして右足が前に出します。体が開いているように見えるのでオープンスタンスと言われています。
スライスやフェードを打ちたい時にするスタンスですが、無意識でオープンスタンス気味に構えてしまう人も多いので気をつけましょう。
オープンスタンスとは逆で、ターゲットラインに対して閉じた状態が立つのがクローズスタンスです。
フックやドローを打ちたい時のスタンスですが、右足を後ろに引きすぎると、左肩側がボールを覆うかのような構えになるため、力を上手く伝えられなくなります。
一方、上級者はクローズスタンスの角度などで調整するため、上級者向けのスタンスとも言えます。
ボールポジションはクラブによって変わってきます。
ドライバーなど長いクラブの場合は左足側、ウェッジなど短いクラブの場合は真ん中、あるいは右足側に置きましょう。
遠心力の大きさにより飛距離が変わるため、飛ばしたい時にはボールを遠くに、遠心力をさほど必要としない時にはボールを近くにというイメージです。
グリップの握り方はオーバーラッピング、インターロッキング、テンフィンガーの3種類があります。
オーバーラッピングは、右手の小指を左手の人差し指と中指の間に置くようにする握り方。両手の一体感が出て、左手主導でスイングがしやすくなる一方、右手は使いにくくなります。
インターロッキングは、右手の小指と左手の人差し指を絡めるように握る方法。小指を絡めることでスイング中にグリップが崩れにくくなる一方、右手に力は入れにくくなります。
テンフィンガーグリップはベースボールグリップとも呼ばれ、右手と左手を絡めない握り方です。オーバーラッピング、インターロッキングで指を痛めた人はテンフィンガーグリップにチャレンジしてみましょう。
なお、いずれの握り方も手全体ではなく「指で握る」イメージです。
クラブを握ったフォームは、体の前で肩の位置とグリップを握るこぶしの部分が逆三角形になっています。
この三角形を崩さないよう脇を締め、肘を曲げずに腕を上げて、クラブが腰の高さまで来てから肘と手首(のコック)が動きます。
クラブは肩の高さに上げるだけでも十分飛距離が出るので、上げ過ぎないよう気を付けましょう。目安は左肘を伸ばしたまま無理なく上げられる高さです。
力を入れるとスイングが崩れやすいので、最初はハーフスイングから練習し、徐々に力の入れ具合を体で覚えることで安定性が高まります。
テークバックのエネルギーをボールにぶつける動作で下半身から始動し、左足を踏み込んで沈むイメージ。アドレス時の前傾姿勢を保ちつつ、腕が体に巻き付くようなイメージで下ろします。
大きく弧を描いて振り抜きます。
打球の行方が気になっても頭は最後まで上げずに、へそが打球方向を向くよう体を捻転します。
バランスを保ちつつ、フィニッシュで数秒ほど止めることができれば、安定したスイングをしていると判断できます。
フォロースルーに関しては意識しすぎると崩れる傾向にあるため、「こうしなければ」「ここはこうしよう」と意識して動くのではなく、自然な形が理想です。
ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアン、ウェッジとクラブによってスイングが変わることもあります。
ドライバーはティーアップされている球を打つことになるため、ややアッパーで打つのが基本ですが、ヘッドスピードが速い人は上からダウンブローに入れることもあります。
スイング時に重要なのはボールに「当てる」意識は捨てること。ボールが地面にあれば当てる意識でOKですが、ティーアップしているので最後まで振り切れば自然に「当たる」ようになります。
同時に、バックスイングでは右足へ、ダウンスイングで左足へ体重移動を行い体を回転させて打つことも忘れずに。
ドライバーよりも操作しやすいクラブで、主にフェアウェイから使われますが、狭いホールではティーショットに使用することもあります。
フェアウェイウッドはドライバーとアイアンの中間のクラブなので、ボールポジションは少し左足側となります。
3番ウッドは難易度が高いので、初心者は5番、7番、9番がおすすめ。ドライバーと同じように力ではなく、体全体を使って打ってみましょう。
ユーティリティはフェアウェイウッドとアイアンの中間のクラブ。アイアンのようにフェアウェイウッドを打ちたい人や、ロングアイアンが苦手な人におすすめのクラブです。
ウッド型とアイアン型がありますが、いずれもスイングはアイアンと似ているので、無理にハンドファーストに構える必要はありません。
重心深度が浅いことから「ウッドの延長」と考え、左に引っ掛けやすいということを踏まえて練習すると感覚を掴みやすいです。
アイアンはグリーンを狙うためのクラブなので、飛距離を出す必要はないですが、ロフト通りの飛距離を打てるようにするための練習が大切です。
パターを除いて13本の真ん中となる7番アイアンは使用頻度が高いので、練習では7番を多めに行うことがおすすめ。インパクト時にボールよりも手が前に出る「ハンドファースト」で打つように心がけましょう。
100ヤード以内、グリーン周り、バンカーなどで使うクラブでピッチング、アプローチ、サンドなどがあります。
スタンスは狭く体重は左右均等にかけ、少しハンドファーストに構えて体重移動はせずに振り幅で飛距離を調整しましょう。
フルスイングをするためのクラブではないので、練習場では10ヤード刻みの距離を体に覚えさせることが実戦に役立ちます。
ゴルフのよくあるミスは、スライス、フック、トップ、ダフリです。なぜこのようなミスがよく出てしまうのでしょうか。
右に曲がってしまうスライスは初心者によくあるミスです。
腕の振りが体の回転に追いついていないことから、スイング軌道に対してフェースが開いて当たることが原因なので、対策としてはテークバックを後ろから撮影してフェースの開きを確認してみましょう。
スタンス時の体重配分を右6:左4とし、テークバックで右足に体重をしっかり乗せたり、左手一本で軽くスイングすることで体の回転と腕の振りを連動させるようにしましょう。
スライスの逆がフックです。インパクトの際に手を早く返し過ぎることでフェースが被ってしまうことが原因なので、手っ取り早いのはグリップを見直すこと。
左手のナックル、甲があまり見えないように握ってみましょう(つまり少しウィークグリップで)。また、体の回転も大切なので、左脇にタオルなどを挟んで落とさないように振る練習をしましょう。
ボールの上側を叩いてしまうミスです。
インパクトの際に上体が上がってしまうことが主な原因なので、なるべく上下運動をしないように気を付けましょう。また、最初から沈んだまま構えてみるのも手です。
ボールよりも先に地面を叩いてしまうミスです。
インパクト時に体が沈み込んでしまうことが原因なので、体重移動を意識、前傾姿勢をキープ、ボールの位置を少し左にすると改善できます。
正しいゴルフスイング習得のためには、スイング練習器具、スイング矯正ベルト、スイング軌道チェックマットなどを活用することも大事です。
「素振り棒」と呼ばれることもあります。正しいフォームを身につけるためのアイテムで、短いものであれば室内でも使用できます。
筋力アップのためには重いものを、シャフトのしなりやスイングのリズムを身につけたい場合はソフトなものを選ぶと効果的です。素振りを反復することで「正しいスイング」を体で覚えることができます。
スイング時の体の動きを安定させ、正しいスイング軌道を習得するためのアイテムです。
腕や手首などに取りつけますが、ゴム素材で作られているものが多いので、取りつけても痛みは少ないです。
ゴムの反発力によって、自然に脇を締めた逆三角形の形をキープでき、手首の動きを制限するので「手打ち」の矯正になります。
スイング軌道を視覚化し修正するためのマットで、スライスやフックに悩んでいる人や、スイング軌道をチェックしたい人におすすめ。 サイズが小さいものであれば練習場に持って行くこともできます。
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ゴルフスイングはシンプルに見えるものの、体重移動、スイングの軌道やスタンスなど奥が深いです。ただし、正しいスイングを習得することでゴルフが上達し、更なるモチベーションアップになります。
スイングはゴルフを楽しむためにも重要なものなのですが、なかなか思うように上達しないという人は、まずはスイングを見直してみましょう。
(写真:Getty Images)