4タイプのヘッドで最適弾道を導く フォーティーン「DX」シリーズドライバー開発インタビュー
フォーティーンから、新たに4タイプのドライバーヘッドで構成される「DX」シリーズが2025年9月に登場します。
スイングタイプに応じたヘッド形状とウェイト配分、専用シャフトとの最適な組み合わせが、フォーティーンからの新しい提案。その開発背景と各モデルの特徴について、フォーティーン製造部開発課主任の戸丸崇氏に話を聞きました。
――今回発売される「DX」シリーズは、「001」から「004」という4モデル展開と聞きました。まずは、4モデル全体に共通する開発コンセプトをお聞かせください。
戸丸:一番伝えたいのは、ヘッド重量が他社と比べて軽いことです。他社は、プロ基準でのクラブ作りをしているため、プロの体力に合わせたヘッド重量から性能を追求しています。しかしそれは、私たちアマチュアには重た過ぎるのです。
――つまり、アマチュアのミスの多くはヘッド重量が重過ぎることに起因していると。
戸丸:はい。私たちがアマチュアゴルファーとラウンドしていて常々思うのは、ただでさえアマチュアは振り遅れやすいのに、重たいヘッドだとより振り遅れやすくなってしまう、ということです。もっと軽くすれば振り遅れずにスイングできるのに…。
なので、今回の「DX」ドライバーは、今までフォーティーンが長尺で培ったヘッドの軽量化の技術を生かして、アマチュアが振りやすいヘッド重量にして性能を出しています。本来、ヘッド重量を軽くすると慣性モーメントは増やしにくいのですが、それを今までの技術でカバーしています。
――なぜこれほど多くのヘッドを用意することになったのでしょうか?
戸丸:以前のモデルは、ヘッドを軽くして長尺化し、飛距離を稼ぐという方向性でした。でも今はルールで長さが46インチまでに制限されてしまっていて、長尺ドライバーは販売しづらくなっています。そうなると、同じ長さの中でどう飛ばすか、という設計が求められる。
そこで今回、スイングタイプに合わせた最適なヘッドを用意する、という発想に切り替えました。アマチュアが振りやすいヘッド重量に加え、ゴルファーそれぞれのスイングにマッチさせられる4種のヘッドタイプで、自身に最適の打ち出し角、スピン量、弾道を作ることができるようになっています。
――なるほど。つまり「誰にでも合う一本」ではなく、「自分に合う一本」を見つけられるシリーズに?
戸丸:そうです。それぞれのスイングに適したヘッド、ウェイト重量、シャフトを組み合わせて、ベストな結果が出せるように設計しています。モデルによってクラブの長さも変えていて、001と002は45.75インチ、003と004は45.25インチと細かく分けています。
――それぞれのモデルの特徴について教えていただけますか?
戸丸:まず、DX-001はハイスピンタイプで、キャリー不足のゴルファー向けです。特に、アッパーブローでインサイドアウトの軌道を持つ方は、スピンが足りなくてボールが落ちてしまいがち。そこを補う設計にしています。
――弾道が上がらない、キャリーが出ないという悩みを持つ方にはぴったりですね。
戸丸:そうですね。次にDX-002ですが、これは前作(GelongD DX-001)の流れを汲むスタンダードモデル。オーソドックスでクセが少なく、誰にでも合いやすい一本です。
――003と004は?
戸丸:DX-003はスライサー向けです。アウトサイドインのダウンブローで打つ方のために設計しました。慣性モーメントが大きく、ミスヒットにも強い。投影面積も大きく見えるので、安心感があります。そしてDX-004は、低スピンで叩いていけるモデル。浅重心・ディープフェースの設計で、強い球を打ちたい方に最適です。
――外観の違いも大きいですよね。構えたときの印象がまるで違います。
戸丸:そこは特にこだわった部分です。例えば003はシャローフェースで「下から入れる」イメージが持ちやすく、逆に004はディープで「上から叩きにいける」ような設計。構えたときに、その人のスイングが自然と良い方向へ導かれるような、そんな形状を意識しました。
――ヘッド形状がスイングを“矯正”してくれるわけですね。
戸丸:おっしゃるとおりです。構えた瞬間に出したい球筋がイメージできることが、パフォーマンスにつながると考えています。
――前作のフルチタン構造から、今作ではカーボンクラウンを採用されたとのことですが、それによって何が変わったのでしょうか?
戸丸:前作よりもクラウンを軽量化できた分、重量配分に自由度が出て、各モデルの個性をより明確に出せるようになりました。さらに、フェース面の粗さも調整していて、モデルによってスピン量をコントロールできるようにしています。
――フェースの“ザラザラ感”も変えているんですね。実際に触ってみると、001だけツルツルしていて、他のモデルはザラザラしています。
戸丸:はい。スピンを抑えたいモデルは荒く、増やしたいモデルはやや滑らかにするなど、かなり細かくテストして調整しています。
――打音に関してもこだわりがあるとか?
戸丸:ウェイトの位置を前方に配置すると金属音が高くなってしまう傾向があるのですが、内部リブ構造を何度も試作して、締まりのある音になるように工夫しました。練習場でも恥ずかしくない音にしてあります(笑)。
――今回、専用シャフトも用意されたとのことですね。
戸丸:はい。001・002に採用した三菱ケミカル製の「M」シリーズは、中元調子で癖が少なくシャープな振り心地です。一方、003・004に採用したグラファイトデザイン製の「G」シリーズは先中調子。捕まりやすく、スライサーの方でもしっかりヘッドが返るような挙動になっています。それぞれ、40グラム台から60グラム台まで用意しています。
――細かいロフト調整も可能に?
戸丸:そうですね。±0.5度、±1度、±1.5度、±2度という4種類の可変スリーブを用意しました。すべてのヘッドは10.5度のワンロフト設計で、多くの方は標準の±1度のスリーブで対応できると思いますが、カスタムスリーブを使うことで、より多くのユーザーに対応できるようになっています。
――最後に、このDXシリーズはどんなゴルファーに使ってほしいと考えていますか?
戸丸:今、飛距離や方向性に悩んでいる方はもちろん、これまでフォーティーンのドライバーに触れてこなかった方にも、ぜひ試していただきたいですね。フィッティングでベストな組み合わせを見つけることで、“飛ばせる1本”にきっと出会えると思います。