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「クラブは美しくなければならない」フォーティーンの検品は業界一の厳しさ!?

更新日:2025/02/27 15:56
「クラブは美しくなければならない」フォーティーンの検品は業界一の厳しさ!?

 

 フォーティーンは1981年、クラブデザイナーの竹林隆光氏により設立。OEM設計会社としてスタートして、スコット・シンプソン選手が同社でOEMデザインしたアイアンを使用して1987年の全米オープンで優勝したのは有名な話です。

「今ではどこのメーカーでも当たり前に使っている設計手法ですが『重心を変えると、球筋が変わる』という事に気づき、重心の概念をクラブ開発に取り入れ、そういう設計をしたのは(業界で)竹林が初めてでした。それまではプロの要望を職人さんの経験と勘で作る世界で、何もデータがない感じでした。(フォーティーンは)その設計理論をもとに事業をしていたんです」と同社マーケティング部の池田純氏。

 自社ブランドを立ち上げたのは創業から約20年後の2002年。同年に発売されたウェッジ「MT-28」は、ボールにすぐ傷がつくとクレームが来るほど激スピンがかかると話題となり、当時の国内男子ツアーで使用率1位を獲得。「これがコケたらフォーティーンは存在しなかったかもしれません(池田氏)」というほど、社運をかけた一本だったようです。

 というのも、自社ブランドを立ち上げたのは「仕事が来なくなった(池田氏)」から。OEM設計したデータを依頼されたメーカーや工場に渡すのですが、20年もすれば設計ノウハウが分かるようになり、メーカーも自社で設計できる事になってしまった結果、自社製品で勝負する必要があったのです。

 MT-28をはじめ、直近ではDJ-6ウェッジなどの名器を生み出していますが、一つの重要な共通点があります。それは徹底して検品を施すということ。「フォーティーンでは全品検査をしていて、製造工場からは『フォーティーンは厳しい』とちょっと嫌味を言われたり(池田氏)」というくらい厳しい検品作業をしているとのこと。

 検品作業とは、製品が発注したとおりの規格で納品され、クオリティや性能に問題がないかを検査すること。一般的には、例えばウェッジのヘッドであれば、ロフト角、ライ角、フェース溝の幅と深さ、傷や塗装などをチェックするのですが、フォーティーンはそれらに加え、「構えた時のフェース形状やネックからリーディングエッジの繋がりなど、ヘッドの美しさを徹底的に重視して検査しています。クラブヘッドは曲線が多いので、これは機械では判別出来ず、人の目でなければチェック出来ません。このあたりは、他のメーカーではやっていないと思います(池田氏)」。

 それだけ検品が厳しければ、同社基準でいう不良品が増え、そのぶんコストがかかり、新作のリリースが遅れる可能性もあると思いますが、「クラブは美しくなければならない」という創業以来のポリシーを曲げる訳にはいきません。だからこそ検品に一切の妥協は無いのです。


 検品作業は、最大で8名の職人が目を光らせています。ヘッド形状を高精度な測定機器で計測し、わずかな歪みや重量の偏りがないか確認。特にウェッジやアイアンのソール形状、ロフト角やライ角の精度は厳格に検品され、少しでも基準をクリアしていないものはボツに。

 また、クラブのバランス、フェース面の仕上げ、シャフトとヘッドの接合部分の状態など、目視と手触りによる検査を経て、完璧な状態のものだけが市場へ。前述の「クラブは美しくなければならない」が脈々と引き継がれています。

 同社のクラブが高く評価されている理由の一つには、徹底した品質管理と厳格な検品基準にあります。あらゆる工程で細かいチェックが行われ、基準を満たしたものだけがユーザーの手に渡ります。

 その結果、信頼できる品質、優れた打感、精密なフィーリングを提供し、多くのゴルファーの期待に応え続けています。クラブ選びにこだわるなら、この品質の高さをぜひ体感してみてください。

マーケティング部の池田純氏


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