マシンテストによるクラブヘッドの科学的検証について
これだけ情報が簡単に手に入り、弾道計測も詳細にできる時代ですが、ゴルフクラブについての「科学的な」情報は恐ろしいほど足りていないと感じます。
特に試打マシーンによるテスト(以下マシンテストと書きます)で得られたデータを解析するという部分です。例えば3番アイアンでヘッドスピードを変えて打ち、スイートエリア中央で当たった場合、そこから打点を1cmとか2cmずらして打った場合、フェースが開いて当たった場合、などのボール初速とかスピン量とか、そして実際の落下点と最終到達点。
私が機械を操作させていただけるなら、すぐにでもこういうテストはしたいと思います。雑誌ネタとしてもすごくおいしいでしょう。ゴルフ雑誌はこの数年3種類くらい(月刊2誌、週刊1誌)チェックしているのですが、そういう記事は記憶にありません。
以前から書いているのですが、アイアンとユーティリティとフェアウェイウッドのやさしさの違いとか、アイアンの中でもマッスルと普通のキャビティと大型ポケットキャビティの違いとか、実のところ「どのくらい」差があるのかわかりません。
月刊ゴルフダイジェストの所ジョージさんの連載で(去年の11月号)、ワンレングスアイアンを作ってみたら4番アイアンが「めっちゃいい」「今までのシャフトの長さは何だったのか」、っていうのがありました。実はロングアイアンはヘッド自体は言われているほど難しくないことを示唆します。
またワイドソールがどのくらいやさしさに影響するかというのも、ダフって当たるように機械を調整したらすぐ結果が出るはずです。同様に「ラフでの芝の抵抗」についても科学的な検証ができるでしょう。
ライ角の球筋に与える影響とかもそうです。ライ角を3度くらい変えてマシンテストをすればすぐにわかります。ウッドやUTはほとんど影響ないと言われてはいますが、アイアンのも含めてそういうデータは私は知りません。
人間がテストをしたら構えにくさとか振りにくさとかの影響はあるでしょうし、うまく打てるよう無意識に調整するでしょうから、まずはマシンテストをするべきです。もちろんクラブメーカーはそういうデータは持っているはずです。
このようなマシンテストについては、すでに雑誌で取り上げられているのを私が知らないだけかもしれませんので、教えていただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。